研究課題/領域番号 |
09660318
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎獣医学・基礎畜産学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
齋藤 昇 (斉藤 昇) 名古屋大学, 農学部, 助手 (40211924)
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研究分担者 |
古瀬 充宏 九州大学, 農学部, 助教授 (30209176)
島田 清司 名古屋大学, 農学部, 教授 (40065579)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | ニワトリ / RIA / 視床下部 / アルギニンバソトシン / 浸透圧刺激 / オピオイドペプチド / アンチセンス / 脳室内投与 / クローニング / 子宮 / AVTmRNA / ATVReceptor / chicken / hypothalamus / osmoregulation / neurohypophysis |
研究概要 |
鳥類の下垂体神経葉ホルモンとしてアルギニンバソトシン(AVT)があり、AVTは抗利作用を有し、浸透圧刺激によって分泌することが知られているが、どのような機構によって調節されているか明らかではない。本研究では、AVTの分泌の調節機構を解明すると共にその機構をほ乳類と比較検討することを目的とした。 産卵鶏に高張の食塩水を投与すると、血中AVT濃度が増加した。高張の食塩水と同時にオピオイドペプチドのモルヒネを投与すると、血中AVT濃度の増加は抑制された。また、オピオイドペプチドのアンタゴニストであるナロキソンを、高張食塩水と同時に投与すると、食塩水のみよりもさらに血中AVT濃度が増加した。以上のことから、浸透圧刺激に対するAVT分泌に対して、オピオイドペプチドが抑制的に関与していることを明らかにした。しかしながら、放卵時に血中AVT濃度が増加するが、モルヒネやナロキソンを投与しても放卵時の血中AVT濃度に影響は、見られなかった。 脳室内にAVT遺伝子のアンチセンスオリゴヌクレオチドを投与すると、浸透圧刺激による血中AVT濃度の増加が抑制された。しかしながら、センスオリゴヌクレオチドやランダムオリゴヌクレオチドを投与した時は、血中AVT濃度が増加した。以上のことから、アンチセンスは細胞内におけるAVT合成の転写機構を抑制するものと考えれれていることから、合成機構がAVTの分泌機構にも関係していると考えれた。また、アンチセンス投与が、ニワトリのin vivoにおいても有効であることが示され、今後も神経内分泌等の研究に有効な手段のひとつであることを示した。
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