研究課題/領域番号 |
09660329
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎獣医学・基礎畜産学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
谷口 和美 北里大学, 獣医畜産学部, 講師 (00171843)
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研究分担者 |
御船 弘治 久留米大学, 動物実験センター, 講師 (70174117)
汾陽 光盛 北里大学, 獣医畜産学部, 助教授 (00153007)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | アネキシン5 / Aタイプ(心房性)ナトリウム利尿ペプチド / エンドセリン / 初代培養 / オートクリン / パラクリン / アネキシン2 / アネキシン6 / 心筋細胞 / 非心筋細胞 / アネキシン・ファミリー / ANP(心房性ナトリウム利尿ペプチド) / 血管作動性ペプチド / 局所性調節因子 / 免疫組織化学 / ウエスタンブロット |
研究概要 |
心臓は全身に血液を送り出すポンプであるのみならず、Aタイプ(心房性)ナトリウム利尿ペプチド(ANP)等を産生する内分泌器官でもある。また心臓の機能は一酸化窒素やエンドセリン等により局所性に調節されているが、その機能は不明な点が多い。アネキシン5は近年心臓に特徴的な発現が見いだされが、他の因子との関係については未だ解明されていない。そこで本研究は1.まず免疫組織化学的にアネキシン5およびアネキシン2、6の局在について検討した。結果、これらの蛋白質の心筋細胞、非心筋細胞両者における局在を明らかにした。2.胎生期および新生児期のラットを用いてウエスタンブロット法および免疫組織化学法により発生学的観察を行った。結果、これらの発現が認められるのは胎齢14〜16日からであること、アネキシン5はアネキシン2、6より早期から発現することを明らかにした。3.続いて初代培養心房筋細胞を用いて、培養2日目に組み換えアネキシン5 (rAx5)を0.001〜1μg/ml投与し、投与後0〜48時間後に培養上澄中に分泌されたANPの量をラジオイムノアッセイにより定量する実験を行った。結果、rAx5投与は容量依存性にANPの分泌を促進することを明らかにした。さらにrAx5投与前に、cytosineβ-D arabino furanoside(Ara-C)もしくは抗エンドセリン抗体を添加する実験も行った。Ara-Cは非心筋細胞の増殖を抑制するため、抗エンドセリン抗体はエンドセリンの効果をうちけすために添加した。結果、アネキシン5は心筋細胞に直接作用するのではなく、非心筋細胞を介して作用すること、この作用はエンドセリンを介することが考察された。以上より、アネキシン5は心筋細胞もしくは非心筋細胞から分泌されてオートリンあるいはパラクリン分泌により心筋細胞に作用し、心臓の局所性調節に関与していると考えられた。
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