研究課題/領域番号 |
09660338
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
杉山 誠 岐阜大学, 農学部, 助教授 (80196774)
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研究分担者 |
鬼頭 克也 岐阜大学, 農学部, 助手 (80270974)
北川 均 岐阜大学, 農学部, 助教授 (70144003)
源 宣之 岐阜大学, 農学部, 教授 (10144007)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | モルビリウイルス / 牛疫ウイルス / 麻疹ウイルス / イヌジステンバーウイルス / ELISA / N蛋白質 / 疫学調査 / ネコ / イヌジステンパーウイルス / 競合ELISA / モノクローナル抗体 / 中和エピトープ |
研究概要 |
各種動物でのモルビリウイルスでの感染を血清疫学的に解析するために、モノクローナル抗体を競合抗体とした競合ELISAの開発を試みた。牛疫ウイルスL株(RPV-L)に対する21例のモノクローナル抗体を用いて検討した結果、応用できる抗体は見いだせなかった。このことは、1つのエビトープに対する免疫応答で多様性のあるウイルスによる感染の有無を測定することの難しさを示唆する結果であった。そこで、モルビリウイルスの構成蛋白質のうち、量的に多く、免疫誘導能が比較的高く、保存領域と非保存領域が明瞭であることが明らかとなっているN蛋白質に注目し、検討を進めた。 RPVのN蛋白質全長発現蛋白質rNPとその末端変異領域発現蛋白質rNPtailをを免役して作製した抗体のモルビリウイルスに対する反応性から、rNPはモルビリウイルスに共通の、rNPtailはRPVに特異的な抗原性を持つことが明らかとなった。しかし、得られた抗体を用いて競合ELISAの開発を試みたところ中和試験に比べ感度が低い結果となった。 そこで、rNP及びrNPtailを抗原とし、ELISA(rNP/ELISA及びrNPtail/ELISA)の開発をし、モルビリウイルスに感染した各種血清を用いて、その有用性を検討した。その結果、rNP/ELISAはモルビリウイルス感染抗体を、rNPtail/ELISAはRPV幹線抗体を特異的に検出できる系であることが明らかとなった。 以上の方法を用いて、モルビリウイルス感染について情報がないネコ126検体について、rNP/ELISAを行ったところ、13例が陽性を示した。そのうち2例がCDVに対してのみ中和試験で陽性を示した。rNPtail/ELISAでは、非特異反応と考えられる1例を除いてすべて陰性を示した。この結果は、将来ネコにおいてCDV感染症が起こる可能性を示唆するものであった。
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