研究課題/領域番号 |
09660352
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物資源科学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
前田 孚憲 岡山大学, 資源生物科学研究所, 助教授 (10038309)
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研究分担者 |
近藤 秀樹 岡山大学, 資源生物科学研究所, 助手 (40263628)
榎本 敬 岡山大学, 資源生物科学研究所, 助手 (50033254)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 野生植物 / 植物ウイルス / カブモザイクウイルス / データーベース / ウイルス抵抗性 / 遺伝資源 / 遺伝子探索 / 遺伝子検索 |
研究概要 |
1.野生植物に発生するウイルスのデーターベースの構築 日本において野生植物から分離されたウイルス関するデーベースを構築するために、我が国で発刊されている主要な植物病理学関係の学術雑誌(5誌)の第1巻あるいは第1号から1998年に発行されたものについて、原著論文及び講演要旨からデーターを蒐集した。また、一部の研究報告書も加えた。収録した件数は489件であり、データーベースはウイルス英名・略号・和名・属名、植物名、発生地、記載者、資料名、巻・号、記載ページ、発行年より構成されている。 2.野生植物に発生するウイルスの検索・同定 各地でウイルス病様症状を示している野生植物を採集し、ウイルスの分離と同定を行った結果、63個体の植物からウイルスが検出され、それらのうち50個体の植物からのウイルスを同定した。これらの中には、その植物ではこれまでに発生が知られていなかった5種のウイルスが含まれている。 3.退緑条斑モザイクを示すエビネから分離されたカブモザイクウイルスの性質 退緑条斑モザイクを示すタカネから分離されたウイルスはカブモザイクウイルス(TuMV)と同定された。本ウイルスは汁液接種により11科33種の植物に感染した。本分離株は他の植物から分離されたTuMVの5分離株とはNicotiana glutinosaやダイコン品種に対する病原性が異なっていた。TuMVのウイルス粒子及び管状封入体に対する抗血清を用いた試験の結果、本分離株は他の分離株と血清学的に非常に近縁であることが明らかになった。 4.ウイルスの血清学的検出法の開発と評価 (1)Triple antibody sandwich enzyume-linked immunosorbent assay(TAS-ELISA)の評価 モノクローナル抗体及びポリクローナル抗体を用いたTAS-ELISAによるトマト黄化えそウイルス(TSWV)及びキュウリモザイクウイルス(CMV)の検出の評価を行った。その結果、本法は非常に高感度であり、TSWVを保毒したアザミウマ1頭からのウイルスの検出も可能であった。また、感染植物からもCHVを高感度で検出することができた。 (2)Direct tissue-blot immunoassayの開発 感染植物葉にワイヤーブラシで多数の穴を開け、二トロセルロース膜に汁液をプロットする方法を考案した。本法はTSWV、CMV、TuMVなどに感染した植物の葉全体のウイルスの分布を調べるのに有効な方法であることが明らかになった。
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