研究課題/領域番号 |
09670009
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
石橋 誠 京都大学, 医学研究科, 助手 (30232341)
|
研究分担者 |
塩田 浩平 京都大学, 医学研究科, 教授 (80109529)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1997年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
|
キーワード | 神経前駆細胞 / 分化 / 転写制御 / 筋発生 / HES / Notch / 遺伝子組みかえ / 神経分化 / 脳 / 網膜 / マウス胎児 / ノックアウトマウス |
研究概要 |
哺乳類中枢神経系の発生機構を転写制御因子レベルで明らかにするために、ショウジョウバエのへリックス・ループ・ヘリックス型転写制御因子hairy及びEnhancer of splitのラット・マウスにおける相同因子HES-1の神経分化における役割を解析した。平成10年度に行った研究によって次記のことが明らかになった。 1. HES-1は、ラット・マウス胎児の未分化な神経・筋を含む組織で高レベルに発現しており、分化が進むにつれてそのレベルが低下する。 2. HES-1は、培養細胞のMyo Dによる筋分化を抑制する。 3. レトロウイルスを用いてマウス胎児中枢神経系の神経前駆細胞にHES-1を強制発現させたところ、神経分化が完全に抑制された。 4. 標的遺伝子組み替え(ジーンターゲッティング)によってHES-1欠損マウスを作成したところ、Mash 1等の発現の増加がみられ、異常に早い段階で神経分化が起こることが観察された。また、このマウスは神経管閉鎖不全を起こし、無脳症を呈した。更に、このマウス胎児から網膜を回収し、器官培養をおこなったところ、早期神経分化および網膜層構造の形成異常が観察された。 5. in vitroにおけるマウスHES-1遺伝子のプロモーター解析により、HES-1の発現はHES-1自身によって抑制されること(負の自己制御)が示された。 以上の結果から、転写因子HES-1は、哺乳類の神経分化を負に制御していることが明かになった。
|