研究課題/領域番号 |
09670043
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松岡 達 京都大学, 医学研究科, 助手 (00263096)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | Na / Ca交換 / XIP / 心臓 / マクロパッチ / 不活性化 / 活性化 / Na^+ / Ca^<2+>交換 / Na^+イオン / Ca^<2+>イオン / パッチクランプ |
研究概要 |
心筋Na^+-Ca^<2+>交換の構造一機能相関と、心筋細胞膜Na^+-Ca^<2+>交換機能の詳細な解析を主に行った Na^+-Ca^<2+>交換蛋白(NCX1)のXIP領域(219-238)に相当する合成ペプチドがNa^+-Ca^<2+>交換活性を抑制することから、XIP領域は調節部位であると推測されてきた。我々はXIP領域の部位特異的変異体を作成し、NCX1を発現させたアフリカツメガエル卵母細胞からinside-out giant patch法によりNa^+-Ca^<2+>交換電流を記録し解析を行った。その結果、229番目のリシンを含む変異体はNa^+-依存性不活性化が完全に消失した。223番目のフェニルアラニン、224番目のチロシン、225番目のリシンの変異体ではNa^+依存性不活性化は保存されたが、Ca^<2+>による活性化が著明に抑制さた。それ故XIP領域はNa^+-依存性不活性化とCa^<2+>による活性化の責任部位であると結論された。 次に我々は心筋細胞におけるNa^+-Ca^<2+>交換とNa^+ポンプの機能的共役を検討し、モルモット心室筋細胞においては細胞容量の約14%領域で細胞内Na^+を介して相互依存することを示した。また、心筋細胞膜Na^+-Ca^<2+>交換を詳しく研究するため、大きなパッチ膜“マクロパッチ"からNa^+-Ca^<2+>交換電流を測定する方法を開発した。マクロパッチのNa^+-Ca^<2+>交換電流もNa^+-依存性不活性化と細胞質側Ca^<2+>による活性化を示し、giant patchによる報告を確認することができた。Na^+-Ca^<2+>交換の交換比率は3:1であると考えられてきたが、マクロパッチにおけるNa^+-Ca^<2+>交換電流の逆転電位測定からは、4:1交換を示唆する結果が得られた。今後交換比率ついての研究を進めるとともに、Na^+-Ca^<2+>交換の構造機能解析をさらに進め、XIP領域による調節の分子機序をさらに解明したい。
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