研究課題/領域番号 |
09670055
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 東京医科大学 (1999) 東京慈恵会医科大学 (1997-1998) |
研究代表者 |
小西 真人 東京医科大学, 医学部, 教授 (20138746)
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研究分担者 |
本郷 賢一 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (00256447)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | マグネシウム / ナトリウム / 膜輸送 / 交換輸送 / Na-Ca交換 / Na-Mg交換 / 心筋 / 平滑筋 / 細胞内Mg濃度 / 細胞内Ca濃度 / Na-Ca交換輸送 / 蛍光Mg指示薬 / モルモット / 盲腸紐 / 平滑筋細胞 / 細胞内Na濃度 / Na-Mg交換輸送 |
研究概要 |
モルモット盲腸紐平滑筋上条片に蛍光Mg指示薬furaptra(mag-fura-2)を導入し、その蛍光強度比から細胞内Mg濃度([Mg^<2+>]_i)を測定した。細胞外無Ca条件下でNa濃度を低下させると、[MG^<2+>]_iは時間と共に上昇し、その上昇速度はNa濃度が低いほど大きく、勾配係数3-4、最大速度0.16μM/s、Na濃度が約30mMで最大の半分の速度になるHillの式で近似することができた。 酵素処理により単離したラット心室筋細胞にfuraptraを導入し、同様に[Mg^<2+>]_iを測定した。上記平滑筋と異なり、細胞外無Ca条件下でNa濃度を低下させても[Mg^<2+>]_iの上昇は認められなかった。しかし、細胞を高Mg条件下(10mM)でイオノマイシンで処理すると、[Mg^<2+>]_i上昇が観察され、この上昇速度は細胞外Naが低いほど有意に大きかった。また、この処理によりMgを負荷した細胞を正常Mg条件に戻した時おこるMgの流出速度は細胞外Naの存在により著明に抑制された。 これらの結果より、心筋・平滑筋の細胞膜にはNaと交感にMgをくみ出す輸送体(Na^+-Mg^<2+>交換機構)が存在し、その輸送速度はモルモット盲腸紐平滑筋では0.026pmol/cm^2・s、ラット心室筋では0.085pmol/cm^2・s程度であることが示唆された(細胞外10mM Mg、25℃)。さらに、このNa^+-Mg^<2+>交換機構がNa^+-Ca^<2+>交換機構と同一の輸送体によるものかどうかを、培養株化細胞(CCL39細胞)にNa^+-Ca^<2+>交換輸送蛋白を発現させた系で検討を行った。NA^+-Ca^<2+>交換輸送蛋白の発現によりNa^+-Mg^<2+>交換活性が現れたが、その輸送速度は心筋で得られたものに比べて非常に低く、Na^+-Mg^<2+>交換機構はNa^+-Ca^<2+>交換輸送蛋白以外の輸送体によっていると考えられた。
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