研究課題/領域番号 |
09670061
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
岡田 清孝 近畿大学, 医学部, 助手 (20185432)
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研究分担者 |
深尾 偉晴 近畿大学, 医学部, 助手 (70218874)
上嶋 繁 近畿大学, 医学部, 助教授 (30193791)
松尾 理 近畿大学, 医学部, 教授 (40030879)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | スタフィロキナーゼ / プラスミノーゲン / プラスミノーゲンアクチベータ / α2-アンチプラスミン / 遺伝子欠損マウス / α_2ーアンチプラスミン |
研究概要 |
SAKはplgと結合してplsamin-SAK複合体を形成して、plg活性化能を発現する。このplg活性化能はα2-APにより阻害されるが、fibrin存在下ではその阻害を受けず、fibrin(血栓)特異性を示すことから血栓症に対する臨床応用が期待される。このSAKの線溶活性化機構は必ずしも詳細には解明されていない。そこで、本研究でSAKとplgの反応性について、SAKの材料としてmutant SAKsと合成ペプチドを、plgとして各種動物由来の精製plgを用いて、精製系と正常および遺伝子欠損マウスの血漿中で解析した。 その結果、次のような結論が示唆された。 1. SAKはN末端11番目から14番目のアミノ酸配列がPA発現に重要である。 2. SAKのN末端22番目から40番目のアミノ酸配列に相当する合成ペプチドSAK22-40はヒトGlu-plgに結合し、SAKによるPlg活性化を増強する。 3. Human or rabbit plgはSAKと複合体を形成し、PA活性を発現するが、murine or bovine plgはSAKと反応しない。 4. Human plasmin-SAK複合体はmurine or bovine plgを弱いながら活性化する。 5. Human plasmin-SAK複合体はmurineα2-APにより阻害される。 このようなSAKの検討結果は、同様にplgと複合体を形成してPA活性を発現するSKとの比較検討が必要であろうと思われ、次の課題である。 現在、このSAKはヨーロッパにおいて急性心筋梗塞や深部静脈血栓症などに対する血栓溶解薬として臨床治験が進められており、非常に良好な結果が得られている。さらに、SAKは細菌由来の産物であることから、副作用の危険性としての抗原性を減少させる試みが大掛かりに検討され、問題点を解決したmutant SAKも開発されている。
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