研究課題/領域番号 |
09670071
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
渡邊 達生 山口大学, 医学部, 助教授 (60182929)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | アンギオテンシンII / アンギオテンシンII受容体 / ストレス / ノックアウトマウス / 発熱 / ACTH |
研究概要 |
本研究では、ストレスによる高体温反応へのアンギオテンシンII type2 receptor(AT_2receptor)の関与について検討した。実験動物はAT_2receptor knockout mouseを用いた。AT_2receptor knockout mouseおよびそのコントロールマウスは両者共、体温と活動量が暗期に高い日内変動を示した。一方、両群のマウスを比較すると、暗期にはknockout mouseの方がコントロールマウスより有意に低い体温を呈した。knockout mouseとコントロールマウスの腹腔内にインターロイキン1を投与するとknockout mouseの方がコントロールマウスに比べて低い発熱反応を示した。両群のマウスの腹腔内に生理食塩水を投与したり、あるいは両群のマウスにケージ交換ストレスを負荷するとknockout mouseの方がコントロールマウスに比べて高い体温上昇反応を呈した。以上の結果より、マウスの発熱発現には、AT_2receptorが関与していると考える。一方、その他の非炎症ストレス(腹腔内生理食塩水投与やケージ交換ストレス)による高体温はAT_2receptorにより抑制されている。あるいは、AT_2receptor knockout mouseでは1型受容体の機能が強調されて体温上昇反応が亢進した可能性も想定される。AT_2receptor knockout mouseで暗期の正常体温がコントロールに比べて低かったことより、AT_2receptorは正常体温調節にも関与している可能性が高い。今後は、ストレスによるACTH上昇反応へのAT_2receptorの関与やストレス時の脳内アンギオテンシンII産生状況の検討を行う必要がある。
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