研究課題/領域番号 |
09670084
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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研究機関 | 筑波技術短期大学 |
研究代表者 |
佐藤 優子 筑波技術短期大学, 鍼灸学科, 教授 (10072985)
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研究分担者 |
大沢 秀雄 筑波技術短期大学, 鍼灸学科, 助手 (40223789)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 骨格筋血流 / 大腿二頭筋 / レーザードップラー法 / 体性-自律神経反射 / 交感神経 / CGRP / ナロキソン / 血圧 / α受容体 / β受容体 / ラット / 体性一自律神経反射 / 軸索反射 / CGRP受容体 |
研究概要 |
本研究は麻酔ラットを用い体性感覚刺激を行った際の後肢大腿二筋血流の変化をレーザードップラー血流法で調べ、反応のメカニズムを明らかにすることを目的とした。 結果1:後肢足蹠に種々の強さ(0.5ms,20Hz)の鍼通刺激を加えたところ、体性求心性神経のIII群線維が興奮する2mA以上の強さで刺激強度依存性の骨格筋血流の増加と血圧上昇反応が観察された。鍼通電刺激による血圧上昇反応と骨格筋血流増加反応はいずれもフェントラミンの静脈内投与によって消失した。また別の実験で、腹部内臓を支配する内臓交感神経を切断したラットを用いて、鍼通電刺激を行ったところ、血圧のごくわずかな上昇反応と筋血流の減少反応が観察された。さらに腰部交感神経を切断したところ、刺激による筋血流減少反応は消失した。以上の事実により足蹠の鍼通電刺激によって、体性神経III群またはIV群求心性線維が興奮した際に、大腿二頭筋の筋血流の反射性増加が起こることが明らかとなった。鍼通電刺激による筋血流増加のしくみとして、刺激によって内臓交感神経が興奮し、内臓血管に分布するα受容体を介して内臓血管が収縮した結果、全身血圧が上昇し、受動的に筋血流の増加が起こっていること、同時に起こる筋交感神経α受容体を介する筋血流減少反応はこれによって打ち消されていることが明らかとなった。 結果2:腰髄後根神経に逆行性電気刺激を30秒間加えたところ、L3-L5のIV群求心性神経線維の刺激によって、刺激直後に始まり、刺激後も約2分間続く筋血流増加反が認められた。この場合全身血圧には変化が認められなかった。後根刺激による筋血流増加反応はCGRP拮抗薬の局所塗布後、約5分で消失し45分後に回復した。以上の結果より、第3-5腰髄の後根神経の逆行性神経刺激により大腿二頭筋血管CGRP受容体を介する血流増加が起こることが明らかとなった。
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