研究課題/領域番号 |
09670153
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
佐々木 卓也 大阪大学, 医学部, 助教授 (40241278)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1997年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | C2様領域 / Ca^<2+>センサー / 神経伝達物質 / Rabphilin-3A / Doc2 / long-term potentiation / Muncl3 / Rabaptin-5 / Munc13 / ダイニン / LTP |
研究概要 |
私共が見い出したRabphilin-3AとDoc2は、リン脂質依存性にCa^<2+>と結合するC2様領域を有することから、Ca^<2+>センサーとして神経伝達物質の放出を制御している可能性がでてきている。本研究では、Rabphilin-3AとDoc2の機能と作用機構を明らかにすることによって、神経伝達物質の放出機構の全貌を分子レベルで解明することを目的としており、2年間の研究期間において以下の成果を得た。 1) Rabphilin-3Aの機能と作用機構:ヤリイカの巨大シナプスの系を用いてRabphilin-3Aが実際に神経伝達物質の放出を制御していることを明らかにした。さらに、Rabphilin-3Aは、ジナプス小胞のプレシナプス膜へのドッキング過程と神経伝達物質放出後の小胞のエンドサイトーシス過程に機能していること、および、エンドサイトーシス過程では、Rabphilin-3Aは、エンドサイトーシスを制御しているRab5の標的蛋白質Rabaptin-5に直接結合して作用していることを明らかにした。 2) Doc2の機能と作用機構:シナプス小胞に局在するDoc2がプレシナプス膜に局在するMunc13に結合することを明らかにした。さらに、神経細胞を用いた実験系により、この結合がシナプス小胞のプレシナプス膜へのドッキング過程の制御に関与することを明らかにした。また、Doc2のノックアウトマウスを作製して海馬のシャッファー側枝のシナプスにおける神経生理学的解析を行ない、Doc2がshort-term plasticityとlong-term potentiationの形成に機能していることを明らかにした。 このように、本研究は予想以上に進展し、当初の目的はほぼ達成することができた。
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