研究課題/領域番号 |
09670159
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
黒木 由夫 札幌医科大学, 医学部, 教授 (70161784)
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研究分担者 |
佐野 仁美 札幌医科大学, 医学部, 助手 (80295344)
相馬 仁 札幌医科大学, 医学部, 講師 (70226702)
小笠原 由法 札幌医科大学, 医学部, 講師 (20224090)
秋野 豊明 札幌医科大学, 医学部, 教授 (80045377)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1997年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 肺サーファクタント / SP-A / SP-D / マンノース結合蛋白質 / コレクチン / リポ多糖 / CD14 / TNFα / サーファクタント蛋白質A / ホスファチジルコリン / ホスファチジルイノシトール / サーファクタント蛋白質 / C型レクチン / 肺胞II型細胞 / 糖鎖認識領域 |
研究概要 |
1. 脂質代謝調節機能発現の分子機構 SP-A/SP-Dキメラ蛋白質(ad3-ad5)の解析から、SP-Aの脂質、及び、肺胞II型細胞との相互作用には、SP-ACRDのC末端側Glu195-Phe355領域が必須であること、SP-DのPl結合にはSP-DのGlu321-Phe355領域が必須で、さらに強いPl結合にはSP-D CRDのCys266-Phe355領域が必要であることが明らかになった。SP-A機能を阻止する抗ヒトSP-A単クローン抗体PC6およびPE10のエピトープをphage display peptide libraryを用いて解析した。抗体結合アミノ酸配列はヒトSP-Aの184TPVNYTNWYRG194と相同であった。さらにこの領域を含むラットSP-AのThr174-Gly194をMBP-AのThr164-Asp184に置換したキメラ蛋白ama 4の解析から、SP-Aのアミノ酸配列174-194の領域がDPPCの結合、Ca2+依存性のGalCer結合および肺胞II型細胞との相互作用に必須であり、MBP-AのThr164-Asp184の領域がPl結合に重要であることを明らかにした。 2. 生体防御機能発現の分子機構 SP-Aは、rough型リポ多糖(LPS)に結合したが、smooth LPSには結合しなかった。 さらに、SP-Aは、smooth LPSにより惹起されたTPA分化誘導U937細胞および肺胞マクロファージからのTNFα分泌およびTNFαmRNA発現を阻止した。しかし、rough LPS誘導細胞応答を抑制できず、SP-Aと細胞との前処置により、rough LPSによる細胞応答はむしろ増強した。リガンドプロッティングによる解析からSP-AがCD14に直接結合することが証明され、SP-Aはマイクロタイターウエルに固定したCD14に濃度依存性に結合した。smooth LPSに結合するCD14は、SP-A存在下で減少し、rough LPSに結合するCD14はSP-A存在下でむしろ増加することが示され、SP-AはCD14と直接、相互作用を有することによってエンドトキシンによる細胞応答を制御していることが示された。
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