研究課題/領域番号 |
09670220
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験病理学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岡田 明子 東京大学, 医科学研究所, 助手 (00233320)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | 創傷治癒 / 血管新生 / マトリックスメタロプロテアーゼ / MMPインヒビター / 皮膚 / ノックアウトマウス / ラット / 生理的インヒビター |
研究概要 |
ラット皮膚創傷治癒過程におけるマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)遺伝子の発現を検討したところ、膜型MMP1型(MT1-MMP)、ゼラチナーゼA,ストロメリシン3遺伝子は創傷間質、特に肉芽組織や瘢痕組織に発現し、発現の強弱に違いはあるものの、その時間的推移における発現パターン、発現場所は似ていた。ストロメリシン1、ゼラチナーゼB、コラゲナーゼ3遺伝子は創傷部に近い上皮基底細胞に主に発現し、創傷初期から強く発現しており、再上皮化が完了するとこれらの遺伝子の発現はみられなくなった。 次に、創傷洒癒過程に発現するMMP遺伝子のうちで、肉芽組織に発現し血管新生に関与すると考えられるMT1-MMPとゼラチナーゼAに重点を置き検討を行った。MT1-MMPは、直接的にも細胞外マトリックスを分解するが、また一方で、細胞膜表面でプロゼラチナーゼAを活性化して間接的に細胞外マトリックスを分解することもできる。MT1-MMPのプロゼラチナーゼA活性化の過程では、TIMP-2を介してプロゼラチチーゼAがMT1-MMPに結合する機構が重要で、そのように結合したプロゼラチナーゼAが活性型のMT1-MMPで活性化されることを証明した。さらに、MTl-MMPおよびゼラチナーゼAのノックアウトマウスを作成し、これらの分子の創傷治癒過程、血管新生における役割を検討中である。また、近年MMPインヒビターが開発され、それらの創傷治癒過程、血管新生過程におよぼす影響も検討中である。
|