研究課題/領域番号 |
09670239
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
鬼島 宏 東海大学, 医学部, 講師 (90204859)
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研究分担者 |
山崎 等 東海大学, 医学部, 講師 (20191273)
中村 雅登 東海大学, 医学部, 講師 (00164335)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 機能性核酸 / リボザイム / 遺伝子発現制御 / 癌遺伝子 / ras遺伝子 / 膵臓癌 |
研究概要 |
ras癌遺伝子の点突然変異はヒト癌を含む多くの癌で高頻度にみられ、その発生・増殖に関与していると考えられている。本研究では、細胞内の変異型ras癌遺伝子の発現をハンマーヘッド型リボザイムを用いて特異的に抑制し、それにより個体レベルで癌の発生・増殖を抑制することを試みた。 1. 活性型K-ras癌遺伝子を標的とするリボザイムの作成: ヒト腫瘍ヌードマウス移植株に活性型K-ras癌遺伝子標的リボザイムを導入する目的で、リボザイムを組み込んだ各種ベクター(プラスミド、レトロウイルス、アデノウイルス)を作成した。そのリボザイムは、K-rasコドン12がGTTに点突然変異している活性型K-ras mRNAを標的とした。 2. ヒト膵癌細胞系へのリボザイム導入と細胞内でのリボザイム発現の確認: 活性型K-ras癌遺伝子を有するCapan-1ヒト膵癌細胞株を用い、in vitro培養細胞系で、上記の各種ベクターによる活性型K-ras癌遺伝子標的リボザイムの遺伝子導入を試みた。この結果、アデノウイルスベクターでの導入がもっとも効率よいことが判明した。 3. ヒト腫瘍ヌードマウス移植株へのリボザイム導入と腫瘍増殖抑制効果: アデノウイルスベクターにより担癌ヌードマウス系でも、リボザイムが膵癌腫瘍内に効果的に導入され、これに対応して活性型K-ras癌遺伝子発現の特異的抑制が確認された。さらにリボザイム導入膵癌腫瘍では著しい増殖抑制も観察された。
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