研究課題/領域番号 |
09670275
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
冨田 敏夫 東北大学, 農学部, 助教授 (00126129)
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研究分担者 |
神尾 好是 東北大学, 農学部, 教授 (00109175)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 黄色ブドウ球菌 / ロイコシジン / γヘモリジン / 複合体形成 / 膜孔 / 二成分性毒素 / 細胞崩壊毒素 / 膜孔形成 / 膜孔複合体 / リング状構造 |
研究概要 |
黄色ブドウ球菌のロイコシジンはLukSとLukF、γヘモリジンはHlg1とHlg2タンパク質から構成される細胞崩壊毒素である。神尾らの研究により、毒素成分の内 LukFとHlg1は同一遺子産物であること、また、白血球に対する認識成分であるLukSは、赤血球に対する認識成分Hlg2とアミノ酸レベルで72%相同である事実が明らかにされた。本研究では、この様にタンパク質としては極めて類似するロイコシジンとγヘモリジンの細胞認識機構、及び細胞崩壊機構について研究した。初年度において、γヘモリジンの二成分が、ヒト赤血球膜上で集合して外径9nm、内径3nmのリング状複合体を形成し、この複合体が実効内径2.1-2.4nmの膜孔(membrane pore)を形成する事実を示した。γヘモリジンの膜孔複合体を赤血球膜から単離して、複合体がHlg1(=LukF)とHlg2成分を各々3分子含有することを示した。2年度においては、さらに、ロイコシジンの二成分が、ヒト多形核白血球およびウサギ赤血球の細胞膜においてモル比1:1の割合で集合してリング状の膜孔(membrane pore)複合体を形成する事実を明らかにした。ロイコシジンの膜孔複合体は、γヘモリジンの膜孔複合体と同様に、約200kDaの大きさであることが判明し、複合体はLukSとLukF成分を各々3分子含有していると推定した。また、ロイコシジン膜孔の実効内径は1.9-2.1nmであったが、この値は、γヘモリジンの膜孔内径に比較すると僅かに小さい値であった。
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