研究課題/領域番号 |
09670291
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
岩永 正明 琉球大学, 医学部, 教授 (00112384)
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研究分担者 |
本馬 恭子 藤田保健衛生大学, 医学部, 助教授 (90253955)
仲宗根 昇 琉球大学, 医学部, 助手 (80175497)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | コレラ菌 / 定着因子 / LPS糖鎖 / 線毛 / 外膜蛋白 / フコース結合蛋白 |
研究概要 |
コレラ菌の定着因子と防御抗原を解明するため、既にその可能性が報告されている菌体成分を検討した後、新たにその可能性を見いだした菌体成分、すなわちLPSの糖鎖、外膜蛋白OmpU、コレラ菌のFSHA、NAGV14線毛の4物質について検討した。 その結果、コレラ菌の定着因子である可能性が報告されてきたTCPやMSHAなどの菌体成分については全てにおいて定着因子の可能性が否定された。新たにその可能性を見いだした成分のうち、菌体O-抗原の腸上皮付着性については、抗LPS Fabで菌体を前処理することによって付着阻止の有意差を示さず、O-抗原を保持している死菌が腸上皮へ付着しないこと、O-抗原を有するコレラ菌の中に付着能の無い株が有ることなどが明らかになった。精製した外膜蛋白OmpUは腸上皮への付着は確認出来たが、ブロックテストが陰性であり、OmpUは菌体表面に露出していないことが判明した。したがってLPS糖鎖およびOmpUは定着因子候補から除外した。コレラ菌のFSHAについては精製分画が得られなかったため遺伝子側からのアプローチとして、transposon(Tn5)の挿入変異体を作成し赤血球凝集能消失変異株をスクリーニングした。Tn5挿入位置の検索中に赤血球凝集能が復活するなどの問題が生じたため変異株の作成をやり直している。V.choleraeから見いだされた唯一の腸上皮接着性線毛であるNAGV14線毛については、その遺伝子解析からコレラ菌には存在せず、V.choleraeの特殊な株にのみ存在することが判明した。その特殊な株が、いわゆるenteropathogenic V.choleraeに相当するものか否かを検討中である。
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