研究課題/領域番号 |
09670371
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
衛生学
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
植木 絢子 川崎医科大学, 医学部, 教授 (10069031)
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研究分担者 |
友国 晶子 川崎医科大学, 医学部, 助手 (30278957)
兵藤 文則 川崎医科大学, 医学部, 講師 (80069070)
大槻 剛巳 川崎医科大学, 医学部, 助教授 (40160551)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 作業関連物質 / 珪酸化合物 / 自己免疫 / アポトーシス / HLA class II / リンパ球 / Fas / HLA class II |
研究概要 |
自己免疫疾患の発症機序の解明と、治療および予防法を知るべく、今日まで多くの努力がなされてきたが、未だ不明の点が多い。問題解決が困難な理由のひとつは、原因物質の正体が不明でり罹患した患者の症状や血清などの試料から解析を行い、動物での類似した疾患と対比したり,in vitroの系を用いながら疾患の本態に迫ろうとせざるを得ない点である。しかし、見方を変えて見ると、かなり昔から、人体が特定の物質に暴露されると決まった種類の疾患に罹ることが知られていた。この中には自己免疫疾患に属する疾病も含まれていて、かなりの数の作業関連物質が自己免疫疾患を発症する可能性があると報告されている。本研究では、珪酸化合物曝露に由来する免疫異常について解析を行うものである。 本助成金の交付を頂いた平成9-10年度においては、珪肺症患者血清および末梢リンパ球を用いて、アポトーシスとくにactivation-induced cell deathをめぐる諸問題について検討を行った。この結果、珪酸化合物は健康人末梢リンパ球にactivation-induced cell deathを来たすこと、これに対して、珪肺症患者血清中では可溶性Fas(sFas)の濃度が健康人に比して有意に上昇しており、末梢リンパ球のmRNAレベルでも、sFas発現が膜型Fas(mFas)発現より亢進しており、健康人と異なることが判明して、すでに論文として発表した。 叉、個人の遺伝的素因と、自己抗体の産生についても検討を行い、自己抗体の一つでPSS患者に特徴的に検出される抗トポイソメラーゼI自己抗体を7名の珪肺症患者で検出し、HLA-DQB1^*0402に強い相関があることを確認し、しかも白人とは異なるHLA class II alleleに依存性であることをまとめたので、論文発表の予定である。
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