研究課題/領域番号 |
09670385
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
榊原 久孝 名古屋大学, 医学部, 教授 (80153873)
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研究分担者 |
豊嶋 英明 (豊島 英明) 名古屋大学, 医学部, 教授 (10023657)
近藤 高明 名古屋大学, 医学部, 助教授 (00195900)
前田 節雄 近畿大学, 理工学部, 助教授 (70122108)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 振動障害 / 末梢神経障害 / 温冷覚閾値 / 温冷覚 |
研究概要 |
我が国の振動障害検診の末梢神経機能評価法として、Aβ線維(有随)が関与する振動覚閾値とAδ線維(有随)とC線維(無随)が関与する痛覚閾値が測定されている。しかし、痛覚閾値測定は出血などの問題があり、国際的に温冷覚閾値測定が注目されている。そこで、痛覚閾値測定に代わる方法として温冷覚閾値測定の有効性を検討するとともに、再現性の良い測定条件について検討した結果、以下のことが明らかになった.(1)温冷覚閾値は、振動障害患者では健常者に比べ有意に鈍磨しており、それも末梢神経障害の症度の進んだ患者ほど鈍磨が著しい傾向が認められた。このことは、温冷覚閾値の測定は、振動障害の重症度判定にも有効であることを示唆している。(2)温冷覚閾値の測定値は、痛覚閾値と有意な相関が認められ、ともに同様の細い神経線維の機能を反映していることを伺わせた。そして、温冷覚閾値は、敏感度が痛覚閾値よりも良く、温冷覚閾値の測定は痛覚閾値の測定より優れている可能性があり、振動障害の末梢神経機能評価法として有効であることが示された。(3)温冷覚閾値の測定条件として、検査板の温度変化率は1.0℃/秒、検査板を押さえる指の力は0.5N、測定時の姿勢は支持台に腕を置いた安定させた姿勢での測定が、最も安定した再現性の良い結果が得られることが明らかになった。以上から、温冷覚閾値の測定は、痛覚閾値検査に代わりうる検査法であり、振動障害検診への導入でも有効性が期待される。そして、その際の測定条件として今回検討した項目に留意して実施する必要がある。
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