研究課題/領域番号 |
09670398
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
|
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
有澤 孝吉 長崎大学, 医学部, 助教授 (30203384)
|
研究分担者 |
齋藤 寛 (齊藤 寛) 長崎大学, 医学部, 教授 (80004901)
片峰 茂 長崎大学, 医学部, 教授 (40161062)
横尾 美智代 長崎大学, 医学部, 教務職員 (00336158)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
|
キーワード | 成人T細胞白血病 / リンパ腫 / コホート研究 / HTLV-I抗体 / HTLV-I感染 / 羅患率 / 肝臓がん / 死亡率 / 危険因子 / HTLV-I / 罹患率 / リスクファクター / 非ホジキンリンパ腫 / 発症率 / 寄与割合 / T-細胞 / 肝がん / 慢性肝疾患 |
研究概要 |
1.長崎の原爆被爆者集団3,090人を対象として、Human T-cell lymphotropic virus type-I(HTLV-I)感染と成人T-細胞白血病/リンパ腫(ATL)を除く死亡率との関連についての9年間のコホート調査を行った。性、年齢および他の要因の影響を補正しても、HTLV-I抗体陽性者の死亡率は、全死因、全悪性腫瘍、肝臓がんおよび心疾患で有意に上昇しており、HTLV-I感染がATL以外の死亡率に影響を与えることが示唆された。肝臓がんおよび慢性肝疾患による死亡率の上昇を解明するには、HCV/HBV感染による交絡およびHCV/HBVとHTLV-Iとの相互作用に関するさらなる調査が必要である。 2.HTLV-I流行地域におけるATLの羅患率およびその非ホジキンリンパ腫(NHL)の羅患率におよぼす影響の大きさについて検討した。長崎県の離島地域4町(1990年の総人口26,870人、HTLV-I抗体陽性割合16.2%)において、1985-1995年の間に40人のATLと35人のその他のNHLの発症が確認された。HTLV-I抗体陽性者におけるATLの生涯発症リスクは、男性6.6%、女性2.1%であった。長崎県全体(1990年人口=156万人)では、1985-1995年の間に989人のATLおよび1,745人のその他のNHLが登録されていた。世界人口で調製した際のATLの羅患率(30歳以上、10万人年当たり)は、男性10.5、女性6.0と推定され、全NHL(ATL+その他のNHL)の羅患率に占める割合は37-41%であった。 3.上記の長崎県の離島4町において、1985-1995年に発生した40人のATLのうち、発症前(1-9年前)の血清が凍結保存(-20℃)されていたのは、男性12人、女性6人、合計18人であった。この18人と性・出生年・血清採取日(±1年以内)が同じであり、対応する症例の発症前に死亡しておらず、かつATLを発症していない対照を一人の症例につきそれぞれ1-10人、合計126人選択した。現在、症例群及び対照群について、HTLV-I抗体価、soluble IL2-Recepter、p40tax抗体を分析中である。
|