研究課題/領域番号 |
09670421
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 神戸学院大学 |
研究代表者 |
岡本 正志 神戸学院大学, 薬学部, 講師 (80194398)
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研究分担者 |
高橋 隆幸 神戸学院大学, 薬学部, 助手 (40216726)
紀氏 健雄 神戸学院大学, 薬学部, 教授 (70028843)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | ubiquinon / 最大酸素摂取量 / 心筋細胞 / 抗酸化剤 / 酸化ストレス / セレン / glutathione peroxidase / エルゴメーター / heart / selenium / glutathione / cultured cardiac myocytes / γ-glutamylcysteinylethyl ester / cell injury / oxidative stress / ubiquinone / coenzyme Q / 骨格筋 / 酸化的ストレス / 運動負荷 / 血清 |
研究概要 |
1) 最大酸素摂取量運動負荷時の血清ubiquinol-10(UQH_2-10)値と生体内抗酸化剤の変動 成人男性ボランティアを自転車エルゴメーターにて最大酸素摂取量まで運動負荷させると、血清乳酸値やクレアチンキナーゼ活性の上昇とともに血清UQH_2-10値の著明な減少が認められたが、血清総(酸化型十還元型)ubiquinone-10値には変化はなかった。また、減少した血清UQH_2-10値は負荷終了30分後には負荷前値にまで回復した。さらに、最大酸素摂取量運動負荷時には血清Vitamin C値は負荷前のおよそ1.2倍にまで上昇したが、Vitamin E値は変化しなかった。なお、運動負荷時の血清UQH_2-10値は血清総コレステロール値やトリグリセリド値などの脂質値と正の相関を示した。 以上の結果は、最大酸素摂取量運動負荷にともなって生体に生じた酸素ラジカルを消去するために、UQH_2-10やVitamin Cの抗酸化剤が動員された可能性を示唆した。 2) セレン欠乏による心筋細胞障害とglutathione(GSH)によるその防御効果 セレン欠乏食で飼育したラットには、その62%に心室性不整脈などの心電図異常が認められ、心拍出量も低下した。また、それにともなって心臓脂質過酸化値の上昇とセレン依存性glutathione peroxidose活性のV_<max>の低下が認められた。しかしながら、細胞膜透過型のGSH誘導体のγ-glutamylcysteinylethyl ester(γ-GCE)をセレン欠乏ラットに投与すると、心筋細胞内GSH量の上昇とともに心電図異常も改善された。さらに、セレン欠乏食にγ-GCEを投与したラットから得られた培養心筋細胞のH_2O_2抵抗性は、未処理ラットのそれに比べて有意に上昇した。 以上の結果は、心筋細胞内GSH量を上昇させることにより、セレン欠乏にともなう心筋細胞障害を防御できることを示唆した。
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