研究課題/領域番号 |
09670469
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
高藤 繁 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (90179549)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 好酸球 / 線維芽細胞 / 脱顆粒 / GM-CSF / 接着 / SCF / IL-4 |
研究概要 |
好酸球と線維芽細胞は気管支喘息患者の気管支粘膜に存在し、気管支喘息の病態において重要な役割を果たすと考えられるが、好酸球と線維芽細胞の間の反応は十分には明らかにはされていない。平成9年度はヒト肺線維芽細胞存在下における好酸球のeosinophil cationic protein(ECP)遊離についての検討を行った。その結果は、線維芽細胞存在下における好酸球のECP遊離は、好酸球と線維芽細胞の両方がそれぞれC5a、TNFで活性化された時増強され、好酸球と線維芽細胞のいずれか一方が活性化された時には有意には増強しなかった。活性化好酸球によるECP遊離は、線維芽細胞がIL-1βで刺激された時も増強された。ECP遊離の増強は抗GM-CSF抗体によって一部抑制され、また、好酸球の線維芽細胞への接着と並行した。そして好酸球のECP遊離増強及び線維芽細胞への接着は一部抗ICAM-1抗体、抗CD18抗体、抗CD29抗体により抑制された。これらの結果は線維芽細胞存在下での好酸球の脱顆粒は両細胞の活性化により増強され、一部接着が関与していることを示唆する。 平成10年度は肺線維芽細胞のSCF産生に対する好酸球の影響を検討した。その結果は、線維芽細胞からのSCF産生は、線維芽細胞が種々のサイトカインのうちでIL-4で刺激された時増強した。線維芽細胞からのSCF産生は、線維芽細胞に対してIL-4に加えて、活性化好酸球が加えられた時、さらに増強を認めた。 以上、全体のまとめとしては、線維芽細胞は好酸球の脱顆粒に影響し、好酸球は線維芽細胞のSCF産生に影響し、両細胞の相互作用が喘息の増悪、慢性化につながる可能性が示唆された。
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