研究課題/領域番号 |
09670478
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 徳島大学 (1998) 愛媛大学 (1997) |
研究代表者 |
松本 満 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 教授 (60221595)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | リンホトキシン / ノックアウトマウス / 胚中心 / 濾胞樹状細胞 / 骨髄移植 / 接触性過敏反応 / ノックアウト / ハプテン / 細胞性免疫 / リンパ組織 |
研究概要 |
これまでに私どもは、リンホトキシン欠損マウスでは、抗体産生に重要な役割をはたす胚中心(germinal center)や、胚中心の重要な構成細胞である濾胞樹状細胞(follicular dendritic cell;FDC)の集塊が欠如していることを見出し、リンホトキシンがリンパ組織の細胞構築に関わるユニークなサイトカインであることを示してきた。本研究では骨髄細胞の移入実験を用いて、リンホトキシン欠損マウスにおけるFDC network欠損の原因をより詳細に解析し、その結果、リンホトキシンがFDCの分化あるいはその細胞構築に対する作用を持つ新しいタイプのサイトカインであり、それによって胚中心の形成に関わっていることを明らかにした(平成9年度)。 他方、細胞性免疫応答におけるリンホトキシンのin vivoでの作用については、これまで、十分な解析がなされていないため、本研究では、遅延型過敏反応におけるリンホトキシンの役割について、接触性過敏反応をモデルとして解析を行った。その結果、正常マウスではハプテンの再投与により足底の腫脹がみられ、組織学的にも皮膚への炎症細胞浸潤が認められたのに対して、リンホトキシン欠損マウスの接触性過敏反応は著明に減弱していた。さらに、骨髄移植を用いた解析から、このような障害の原因は、骨髄細胞由来であるランゲルハンス細胞やγδT細胞などの障害ではなく、ケラチノサイト(keratinocyte)やメラノサイト(melanocyte)などの非骨髄細胞の障害によることを強く示唆する成績を得た(平成10年度)。 以上、平成9年度の本研究で明らかにしたリンホトキシンの液性免疫機構における役割に加え、平成10年度の研究から、リンホトキシンが細胞性免疫の成立にも深く関わり、生体防御機構において幅広い免疫調節作用をもつことが明らかになった。
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