研究課題/領域番号 |
09670484
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
安達 正晃 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (70240926)
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研究分担者 |
今井 浩三 札幌医科大学, 医学部, 教授 (60117603)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | Bcl-2 / BAG-1 / アポトーシス / アノイキス / 転移 / PKC / BAD / 細胞運動能 |
研究概要 |
1.BCL-2またはBAG-1の過剰発現によりヒト胃癌細胞の腹膜播種能が亢進する。ヒト胃癌MKN74細胞は、アポトーシスの抑制分子であるBcl-2/BAG-1の発現レベルがいずれも低いことから、Bcl-2もしくはBAG-1cDNAを遺伝子導入し、stable トランスフェクタントを作製した。これらの細胞株は、増殖能には変化はなく、皮下内接種による腫瘍形成能もコントロールと同一レベルであった。しかし、腹腔内への接種により生じる腫瘍形成を比較するとコントロール群に比し3-4倍も腫瘍形成能が高まっていることが判明した。したがって、アポトーシスの抑制により、ヒト胃癌細胞が転移能を亢進することが推測された。 2.PKCの活性化により胃癌細胞のアノイキスは、増強される。ヒト胃癌細胞MKN45細胞は、接着の足場を喪失するとアポトーシスに陥るが、PKCを活性化させることによりさらに増強されることが判明した。このことから、アノイキスの制御機構にPKCが関与していることが明らかになった。 3.BAG-1の過剰発現によりヒト胃癌細胞の細胞運動能が亢進する。BAG-1を過剰発現させたMKN74細胞は、コントロール細胞株に比較して、水平および垂直方向のいずれにも運動能が亢進していた。この細胞においてBAG-1が中間径フィラメントと同一の細胞内局在を示したことから、両者の機能的関連性が注目される。 4.正常上皮においてBAG-1は、ゴルジ近傍に存在している。BAG-1の正常上皮細胞の局在を調べた結果、ゴルジ近傍に存在していることを見出した。この局在性の分子機構として、BAG-1は、COPI小胞とともにゴルジ膜に蓄積しているものと考えられた。
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