研究課題/領域番号 |
09670489
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
狩野 庄吾 自治医科大学, 医学部, 教授 (00049024)
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研究分担者 |
吉尾 卓 自治医科大学, 医学部, 講師 (20221666)
益山 純一 自治医科大学, 医学部, 講師 (20165731)
岡崎 仁昭 自治医科大学, 医学部, 講師 (40285789)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 全身性エリテマトーデス / アポトーシス / 抗リボゾームPO蛋白抗体 / T細胞血管外遊走 / 慢性関節リウマチ / セラミド / 抗リボゾームP0蛋白抗体 / 自己免疫 / 抗血管内皮細胞抗体 / 血管外遊走 / FTY720 |
研究概要 |
1. MRL-lpr/lprマウスはFas遺伝子異常によりアポトーシスが抑制され自己免疫を発症する。Fasの細胞内シグナル伝達物質の一つでアポトーシス誘導作用を持つ細胞膜透過性C2-セラミドは、lprマウスの異常増殖CD3^+CD4^-CD8^-(DN)T細胞に選択的にin vitroでアポトーシスを誘導した。セラミドに類似構造を持つ新しい免疫抑制物質FTY720の経口投与によりリンパ節及び脾臓CD3^+CD4^-゙CD8^-T細胞の減少、抗ds-DNA抗体の低下、腎炎の改善、生存の上昇率を認めた。 2. 血管外遊走性T細胞の内皮細胞接着後の遊走を抑制する効果を持つモノクローナル抗体4C8を確立した。4C8抗体は、リンパ球、単球、好酸球表面の80kDa分子を認識する。4C8分子はT細胞活性化の補助刺激伝達分子としての機能も担っている。活動性が高い慢性関節リウマチ患者で単球の4C8発現が高く、遅効性抗リウマチ薬が奏効した患者では低下する傾向を認めた。 3. 肺高血圧症を合併した全身性エリテマトーデス患者で血清中の抗血管内皮細胞抗体が有意に高値を示す。患者血清精製IgGをヒト臍帯静脈由来血管内皮細胞に添加培養するとIL-6およびIL-8産生が誘導され、接着分子発現が増強した。抗血管内皮細胞抗体の対応抗原の一つがリボゾームPO蛋白であることを確認した。リボゾームPO蛋白抗原は、ヒト臍帯由来血管内皮細胞表面に表出している。抗リボゾームPO蛋白抗体の結合部位は、PO、Pl、P2に共通のC末端22個のアミノ酸にある。抗リボゾームPO蛋白抗体が中枢神経系ループスの発症に関与していると考えられる全身性エリテマトーデス症例で中枢神経系ループス発症前に肝障害が有意に高率に発現することが認められ、抗抗リボゾームPO蛋白抗体が関与していると推測された。
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