研究課題/領域番号 |
09670533
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
奥野 正隆 岐阜大学, 医学部, 助手 (10204140)
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研究分担者 |
小嶋 聡一 理化学研究所, ライフサイエンス筑波研究センター, 先任研究員 (10202061)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 肝線維化 / 肝星細胞 / transforming growth factor-β / protease inhibitor / Collagen |
研究概要 |
肝における細胞外マトリックス産生の中心的役割を担う星細胞(伊東細胞)はtransforming growth factor(TGF)-βにより活性化され、線維合成を亢進させる。このTGF-βは潜在型で分泌される為、一部のペプチドがproteaseの働きにより切り出されて活性型となる。肝硬変では肝においてTGF-βが過剰産生され星細胞を刺激していることが知られており、TGF-β活性化の制御がその治療上1つの戦略目標となる。本研究では、肝線維化肝においてplasmin活性が上昇していることを明らかにし、plasminによるTGF-βの活性化が線維化病態に深く関与していることを報告した。更に、星細胞におけるTGF-β活性化のメカニズムの解明を進め、plasmin以外にもkallikreinなどのproteaseが関与していることを明らかにした。またこれらproteaseを阻害するprotease inhibitorをスクリーニングし、経口投与が可能で安全性が確立されている2化合物を得報告した。臨床導入を目指して、慢性肝障害動物モデルでの肝線維化抑制実験を行った。スクリーニングした2化合物の内、既に臨床で使用されているFOY305をブタ血清誘発肝線維化ラットモデルに投与すると、有意な肝線維化の抑制効果がみられた。その作用機序としてはTGF-βの細胞外での活性化抑制効果に加え、細胞内でもTGF-βの情報伝達系を遮断することを発見した。
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