研究課題/領域番号 |
09670534
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
河崎 恒久 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (80214625)
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研究分担者 |
小林 良正 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助手 (50252185)
藤瀬 裕 浜松医科大学, 医学部化学, 教授 (60004355)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 光力学的治療 / 核磁気共鳴スペクトル / 光感受性物質 / ATX-S10 / フォトフリンII / δ-アミノレブリン酸 / light induced fluorescence ditection system. / 肝細胞癌 / 光力学的治療(PDT) / light induced fluorescence detection system / 化学発癌 / 腫瘍選択性 / 核磁気共鳴スペクトル(MRS) / フォトフリン-II / HeLa腫瘍 / ATP |
研究概要 |
光力学的治療(PDT)の効果が^<31>P核磁気共鳴スペクトル(^<31>PMRS)で評価できるか、またPDTが肝細胞癌の治療に応用できるか否かを検討する目的で実験し、以下の結果を得た。 1. ^<31>PMRSによるPDTの評価 BALB/cヌードマウスに移植したHela腫瘍にATX-S10あるいはフォトフリン・II(Ph-II)を投与して、PDTを行い両者の作用機序の差異について^<31>PMRSと病理像より検討した。PDT後28日までに完全治癒あるいは再発したが一旦腫瘍が消失した高効果群と期間中腫瘍が消失しない低効果群を比較した。ATX-S10ではPDT後1日目のβ-ATP/total P比が、Ph-IIではPDT後7日目までのtotal Pの減少度が治療効果を反映した。 高効果群の1日目の病理と^<31>PMRSを比較したところ、ATX-S10では腫瘍全体が壊死に陥っていてATPが消失しているのに対し、Ph-IIでは完全に壊死しておらずATPが残っていた。これは作用機序の違いによる障害状態の相違を^<31>PMRSで捕らえたものと考えられた。以上よりPDTの治療効果の評価に^<31>PMRSが有用であることが示唆された。 2. 実験的肝癌に対する光感受性物質の肝臓内分布についての検討 ラットにジエチルニトロソアミンを投与して肝内に癌境界病変から高一低分化肝癌までの様々の病変を有する化学発癌モデルを作成した。δ-アミノレプリン酸(ALA)を投与し、一定時間後開腹し、各部位のALA由来のfluorescence量をlight induced fluorescence detection systemを用いて検討した。その結果、一定時間後に他の部位より癌部の蛍光強度が高い傾向が認められ、ALA分布の選択性が示唆された。この結果は肝細胞癌の治療にPDTが応用できる可能性を示すものと考えられた。
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