研究課題/領域番号 |
09670611
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
末村 正樹 大阪大学, 医学部, 助教授 (70144459)
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研究分担者 |
片田 圭宣 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
田中 敏郎 大阪大学, 医学部, 助手 (40273651)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 気管支喘息 / Th2細胞 / IgE / IL-4 / IL-4受容体 / β_2-アドレナリン受容体 / IL-4阻害剤 / 好酸球 / β2-アドレナリン受容体 / アトピー / IL-4阻容剤 / I型アレルギー性疾患 / Th_1細胞 / Th_2細胞 / IL-6 / 抗原提示細胞 |
研究概要 |
気管支喘息ではナイーブT細胞のアレルゲン特異的あるいはポリクローナルなTh_2細胞への偏倚した分化が認められ、特異IgE抗体産生、気道炎症そして気道過敏性の亢進といった病態形成に重要な役割をはたしている。喘息におけるTh_1に対するTh_2細胞への優位な分化が何によるのかについて、まずTh_2分化因子であるIL-4について検討した。IL-4の好塩基球やNK11T細胞からの産生能やIL-4遺伝子発現調節領域の多型性とTh_2分化には相関を認めなかった。IL-6についてはノックアウトマウスを用いた解析からは、それはTh_2細胞の分化に抑制的に作用した。またIL-4受容体β_2アドレナリン受容体構造遺伝子など染色体5g31-33に存在する他の遺伝子の多型性の検討でも、それ単独で気管支喘息の発症にかかわるものは認められなかった。しかしβ_2-アドレナリン受容体構造遺伝子(Arg16Gly)とIL-4受容体遺伝子(Val 50ILe)の多型性の組み合わせにおいてアトピー型喘息患者で増加している組み合わせが存在しており、今後さらに症例を増やして検討を行なう。またIL-4の作用を阻害する化合物について企業との協同研究を実施した。その結果、非ペプチド性化合物(#8921)を見出した。本化合物IgEを特異的抑制すると共にIL-4によるTh_2細胞の分化も抑制した。マウスの喘息モデルでは、特異IgE抗体産生のみならず、抗原吸入による肺への炎症細胞、とくに好酸球の浸潤の抑制も認められた。ヒトの系においてもin vilroでIgE抗体産生を抑制した。現在、化合物#8921の作用機序について詳細な解析を進めている。
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