研究課題/領域番号 |
09670710
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
神谷 香一郎 名古屋大学, 環境医学研究所, 助教授 (50194973)
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研究分担者 |
神部 福司 名古屋大学, 環境医学研究所, 助教授 (00211871)
安井 健二 名古屋大学, 環境医学研究所, 助手 (70283471)
外山 淳治 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (20023658)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 甲状腺ホルモン / イオンチャネル / 活動電位 / 心肥大 / 遺伝子 / カリウム電流 / アミオダロン |
研究概要 |
心肥大や心不全などの病態下では、心筋の電気生理学的性質が変化して不整脈死や突然死の原因になることが知られている。また、成長にともなうイオンチャネルの性質の変化は、病態時の変性様式を理解する上で重要である。本研究では、心筋の活動電位再分極相を決定するイオンチャネルである心筋Kチャネルについて、病態もしくは発育に伴うイオンチャネルの性質の変化とその機序としての遺伝子発現を介した修飾・調節機構の関与を明らかにすることを目的とする。そのため、家兎やラットに各種薬物を長期間経口投与する系や心肥大動物モデル、そして培養心筋細胞を用いてチャネル遺伝子のmRNA量測定、生成される機能蛋白の検出、定量さらに組織内での局在、そしてパッチクランプ法でのイオン電流の観察までを一括して行うものである。 予定した計画期間(2年間)で数多くの知見を得ることができた。例えば、1)甲状腺ホルモンは、イオンチャネル毎に異なる影響を遺伝子発現におよぼすこと、その作用はβアドレナリン受容体を介する細胞内情報伝達系によらないこと、2)心肥大初期の活動電位持続時間の延長にはカルシウム電流の増加、心肥大後期の活動電位持続時間の延長には一過性外向き電流の減少が寄与すること、3)心肥大の作成方法の違いにより心筋イオンチャネルは異なる調節作用を受けること、などである。それらは既に欧文雑誌に掲載されている。本研究で使用された研究方法は、チャネル遺伝子量の測定、免疫蛍光染色法によるチャネル蛋白発現の観察、パッチクランプ法によるイオン電流解析などいずれをとっても最近10年間で進歩を遂げた生命科学の手法である。これらを駆使した本研究は、心不全・心肥大のみならず、各種病態心筋でのイオンチャネル活動の解明に著しく貢献すると考えられる
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