研究課題/領域番号 |
09670711
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
奥村 健二 名古屋大学, 医学部, 講師 (40262901)
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研究分担者 |
松井 英夫 名古屋大学, 医学部, 医員
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 高インスリン血症 / インスリン抵抗性 / LDL粒子サイズ / アポリポプロテインE / 遺伝子多型 / LDL particle size / Apolipoprotein E / Hb Aic / Insulin / triglyceride / 動脈硬化 |
研究概要 |
1.外因性高インスリン血症ラットでの検討 3カ月間の外因性高インスリン血症のラットで検討をした結果、動脈硬化の初期変化であるトリグリセリド(TG)、コレステロールエステルの沈着がみられ、飽和脂肪酸の上昇と、多価不飽和脂肪酸の減少の他、血漿LDLにはアラキドン酸の増加とTGの含有量の増加がみられた。 2.内因性高インスリン血症、インスリン抵抗性ラットモデルでの検討 SDラットにラードを含む高フルクトース食を2週与えるとインスリン抵抗性ラットができる。この動物モデルは高インスリン血症、高TG血症、軽度の高血圧症もみられ、ヒトのいわゆるMetabolic Sydrome Xに近い状態が得られた。短期間(2週間)のモデルなので血管のTGの脂肪酸の変化はみられるが、コレステロールエステルやTGの沈着はみられなかった。このモデルはヒトのインスリン抵抗性症候群のモデルになると考えられる。しかし、ラードを除いて他の組成が同じの高フルクトースでは、インスリン抵抗性は生ぜず、ラードに含まれている脂肪が重要な役目をしていることが分かった。このモデルに抗高脂質血症薬のプロブコールを投与したがインスリン抵抗性を改善しなかったが、ベザフィブラートでは、インスリン抵抗性を改善した。 3.LDL粒子のサイズに関する検討 検診受診者より得られた血液からLDL粒子のサイズは空腹時のインスリン濃度や肥満に関与し、インスリン抵抗性と深い関係があることが示唆された。小粒子LDLサイズは冠動脈疾患など動脈効果病変と促進するので、LDLサイズを規定している因子を検討した結果、TG、HDLコレステロール、HbAlcが有意な独立した因子であったが22%を説明するに過ぎない。また、このLDLサイズは75gGTTにより変化し、その変化はインスリン値と関係がある。冠動脈硬化と深い関係が報告されているACEのI/Dの遺伝子多型およびApo Eの_ε2-4の遺伝子多型とLDLサイズの関係を検討した。ACEの多型性の関与はみられなかったが、Apo Eでは有意な関与がみられた。即ち、_ε4を持つ症例はLDL粒子が小さく、LDL粒子サイズを規定している独立した因子であることがわかった。
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