研究課題/領域番号 |
09670752
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
谷 正人 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (50163613)
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研究分担者 |
本間 由佳子 (菅沼 由佳子) 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00296584)
高山 美智代 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60265824)
海老原 良典 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (30194020)
山村 憲 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70276260)
長谷川 浩 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00237984)
新村 健 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70206332)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | MYOCARDIUM / GENE TRANSFECTION / AGING / ISCHEMICTOLERANCE / CARDIOPLEGIA / HVJ-LIPOSOME / HEAT-SHOCK PROTEIN / myocardial ischemia / heat shock protein / aging / ischemic tolerance / cold preservation / cardio plega / Casdiopelegia / Cold preservation / Caraio-plegia |
研究概要 |
1.加齢に伴う虚血耐性低下:3月齢、1年齢、2年齢のFischer344ラット摘出心において心機能の回復、心筋エネルギー代謝産物の回復および心筋逸脱酵素流出を指標として15-25分間の完全虚血と30分間の再灌流を行った。心機能、エネルギー代謝の回復は1年齢ですでに3月齢にくらべ低下し2年齢と同程度であった。心筋逸脱酵素の流出は心機能・エネルギー代謝回復の低下に一致して3月齢に比して1年齢、2年齢で増加していた。加齢に伴う虚血耐性の低下は、虚血前に5分間虚血と5分間再灌流を3回行うischemic preconditioningあるいは10分間のhypoxic preconditioningを15-25分間の虚血前に施行しても心機能・心筋エネルギーの代謝の回復、。心筋逸脱酵素の流出は1年齢、2年齢で改善されなかった。 2.遺伝子導入:3齢のラットで心外膜直下にHVJ-liposome+plasmidによるHeat Shock Protein(HSP)遺伝子の導入し、24-72時間後、HSPの発現を検討した。発現効率は24、48、72時間で差はなかったが発現効率は全心筋細胞の約30%前後であった。新たに作成したcationic HVJ-liposomeをvectorとして混じHSP遺伝子の導入を試みたが、発現効率は約30程度%に留まった。cationic HVJ-liposomeをvectorとしてHSP遺伝子を導入した心筋を、HSPに対する一次抗体を用いた免疫染色を行うと、同蛋白が心筋よりも血管内皮細胞において発現効率が高く、cationic HVJ-liposomeが同細胞によってtrapされることが発現効率の低下の原因と考えられた。 3.Cold Cardioplegiaによるpreservationおよび虚血・再灌流:HSP遺伝子導入ラットと非導入ラット(各n=6)を作成し4℃で10分間環流後、2時間4℃のSt Thomas液中保存後、心機能・心表面心電図監視下に30分間37℃で環流した。HSP非導入ラットに比し導入ラットで、心機能と心筋エネルギー代謝産物の回復に改善傾向を認め、再灌流時のCPK流出も減少傾向をみた。再灌流不整脈の頻度・持続時間は、遺伝子導入群と非導入群で同程度であった。HSP遺伝子導入ラットと非導入ラット(各n=6)を作成し20分間の酸素化虚血前環流、25分間の完全虚血と20分間の再灌流を行った。HSP非導入ラットに比し導入ラットで、僅かながら心機能と心筋エネルギー代謝産物の回復に完全傾向を認め、再灌流時のCPKの流出も減少傾向をみたが、有意差を認めなかった。再灌流不整脈の頻度・持続時間には、HSP遺伝子導入群と非導入群に差を認めなかった。 4.単離心筋実験:cationic HVJ-liposomeによるHSP遺伝子導入心の心筋細胞を単離し、Fluo-3をloadingし細胞内[Ca2+]とcell motionを測定した。3分間の95%N2/5%CO2で低酸素化した灌流液(pH6.5、lactate 20mM、K 12mM)に切り替えsuper fusionを行った後再び96%O2/5%CO2で酸素化した灌流液に切り替えし20分間superfusionした。遺伝子導入群で非導入群に比し再灌流時の細胞内[Ca2+]の上昇が軽度となり、myocyteのcontractionの回復に改善傾向が認められた。
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