研究課題/領域番号 |
09670794
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
|
研究機関 | 山梨医科大学 |
研究代表者 |
雨宮 伸 山梨医科大学, 医学部, 助教授 (10118903)
|
研究分担者 |
小林 浩司 山梨医科大学, 医学部, 医員
春日 明 慶応義塾大学, 医学部, 助手 (60204400)
杉田 完爾 山梨医科大学, 医学部, 講師 (60138055)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
|
キーワード | 小児期発症糖尿病 / GAO抗体 / 1A-2抗体 / Neuro D / BETA2 / インスリン感受性 / ブドウ糖感受性(Sg) / 初期分泌反応性 / 病型分類 / 発症関連遺伝子 / HLA / NeuroD / 肥満 / 小児 / 糖尿病 / インスリン分泌能 / ブドウ糖感受性 / 自己抗体 / T細胞 |
研究概要 |
小児期発症糖尿病の発症および進展・増悪因子について1型および2型の各病型において各々検討をすすめた。1型において現在まで92例を対象とした。GAD抗体を持つものは膵β細胞分泌残余を示すこと、またIA-2抗体の測定がl型糖尿病の把握に有用である一方、成人発症例では有意に低率な検出率であることを明らかにした。HLA genotypeでは自己抗体の出現頻度および発症形式、進展速度に違いは明確にできず、甲状腺自己抗体の出現にも特徴的genotypeは見いだせなかった。従来iddm7とされてきたNeuroD/BETA2のAla45Thr多型が日本人成人症例では25%と高頻度が報告され、小児期発症例での検討を加えた。その結果Ala45Thr多型が対照群では9.5%に対し小児期発症1型では16.4%と、成人発症例に比べ低くなるものの、やはり高率であることが判明し、日本人の1型糖尿病におけるHLAその他の免疫学的発症因子と直接関連しない因子の関与の存在が想定される。2型については思春期肥満症例でのMinimal Modelの解析を行った。糖尿病への進展および増悪はインスリン感受性低下を代償すべきインスリン分泌特に、ブドウ糖刺激への初期分泌反応性の低下が日本人モデルでの特徴であることを明確にした。さらに、ブドウ糖感受性(Sg)が単純肥満群で既に低下している特徴も明確にした。Sg低下については、肥満における活動性低下の関与も想定されるが、従来2型糖尿病患者の非糖尿病のこども等の検討からも日本人においての人種的易罹患性として指摘されており、これをさらに支持する成績であった。今後の早期発症2型糖尿病の遺伝・環境因子の解析をすすめる上で重要な手懸かりになる。
|