研究課題/領域番号 |
09670795
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 山梨医科大学 |
研究代表者 |
中込 美子 山梨医科大学, 医学部, 助手 (20198055)
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研究分担者 |
大山 建司 山梨医科大学, 医学部, 教授 (80051861)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | GnRH analog / 成長ホルモン / 精巣 / 精子形成 / ゴナドトロピン / 下垂体摘出ラット / 成長ホルモン欠損ラット / Cyclophosphamide / 精祖細胞 / 精母細胞 / GnRHanalog / LH / FSH / テストステロン |
研究概要 |
本研究は、成長期におけるGnRHanalog(GnRHa)の長期投与の影響、成長ホルモン(GH)の性腺機能発達・維持に果たす役割、性腺毒性を有する薬剤による性腺機能障害の予防と治療へのGHの適応の可能性を検討することを目的とした。 方法は雄性ラットを用いた動物実験で、精巣機能について評価した。 1. 思春期前後(生後4〜16週)のGnRHa長期投与では、直後には精巣機能抑制がみとめられたが、6週後には対照群と同等の機能を回復した。 2. 3週齢から4週間のGnRHa(L群)およびGnRHa+GH(G群)の投与では、血中テストステロン値と精子数は対照群に比べて低下した。しかし、G群はL群より精子が成熟しており、ゴナドトロピン(LH・FSH)低下状態でGHは精子形成を促進した。 3. 下垂体摘出ラットではLH投与により生殖細胞の分化とLeydig細胞の増加が、FSH投与によりSertoli細胞と精母細胞の増加がみとめられた。GHの併用はFSH作用を増強し、精子形成を促進した。 4. 成長ホルモン欠損ラットへのCyclophosphamide(CP)投与は、精祖細胞・精母細胞・精子細胞の数を減少させ、精子運動能を障害したが、GHの同時投与はいずれの段階でもCPによる障害を軽減した。 精巣機能は成長期のGnRHa長期投与による抑制から回復することが確認された。GHは精巣においてFSH作用を増強し、精子形成に促進的にはたらき、精巣毒性のある薬剤による障害を軽減した。以上の結果は、成長期にGnRHa投与により可逆性に性腺機能抑制が可能であること、性腺機能障害の予防・回復にGH投与が有効である可能性を示している。
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