研究課題/領域番号 |
09670804
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 京都教育大学 |
研究代表者 |
井上 文夫 京都教育大学, 教育学部, 教授 (40168464)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | スポーツ / カルニチン / ブチロベタイン / トリメチルリジン / ピバリン酸 / カルニテン |
研究概要 |
平成9年度はカルニチン、及びその前駆体であるブチロベタイン、トリメチルlジンの少量のサンプルからの測定をタンデムマススペクトロメトリーを用いて行う方法を確立した。平成10年度はその方法を用いて、スポーツ活動による血中、尿中のカルニチン及びその前駆体の変動を明らかにした。そこで、平成11年度はカルニチン欠乏がスポーツ活動にどのような影響を与え、その際カルニチン代謝はどうなるのかを検討した。 1.ピバリン酸を含む抗生物質投与のスポーツ活動への影響 ピバリン酸はカルニチン欠乏を来すことが知られている。吸収を促進するためピバリン酸を含む抗生物質が広く用いられているが、そのスポーツ活動への影響については検討されていない。大学女子バスケットボール部員を対象に、1週間ピバリン酸を含む抗生物質投与を行った。抗生物質服用後にCK,LDHなどの筋逸脱酵素の上昇がみられた。ケトン体産生能は軽度増加傾向がみられた。カルニチン代謝では、抗生物質投与後に血中遊離カルニチンは軽度低下し、ブチロベタイン、アセチルカルニチン、ピバロイルカルニチンは増加し、運動によりアセチルカルニチン、ピバロイルカルニチンは増加した。今回みられた筋逸脱酵素の上昇が抗生物質服用によるものか、運動練習によるものかは不明であるが、抗生物質の投与がカルニチン欠乏を介してスポーツ活動に影響を来す可能性を示しており、今後慎重に検討する必要がある。 2.スポーツ選手における脂肪酸代謝の種目間の差異について 男女中学生の陸上競技部員のうち、短距離系と長距離系の選手について運動負荷実験を行い、経時的に採血し脂質代謝を検討した。運動強度の増加に伴い、有酸素運動であるケトン体産生は低下し、運動中止後に再上昇した。男女の比較では女子の方が低下は少なく、種目の比較では長距離系の方が低下は少なかった。
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