研究課題/領域番号 |
09670829
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
|
研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
久米 晃啓 自治医科大学, 医学部, 講師 (10264293)
|
研究分担者 |
小澤 敬也 自治医科大学, 医学部, 教授 (30137707)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | 遺伝子治療 / レトロウイルスベクター / 造血幹細胞 / green fluorescent protein / green flnogescent protein |
研究概要 |
血液細胞を対象とする遺伝子治療ベクターや遺伝子導入プロトコールの改良のためには、標的細胞とりわけ造血幹細胞に対する遺伝子導入効率の正確な判定と、導入遺伝子のin vivoでの発現の定量的追跡が不可欠である。この目的のために新規細胞マーカーであるgreen fluorescent protein(GFP)を用いた細胞標識と治療用遺伝子の導入を同時に可能にするレトロウイルスベクターの開発を行った。 今回、第一シストロンにヒトCD24抗原遺伝子を、脳心筋炎ウイルス由来のinternal ribosome entry site(IRES)配列を介した第二シストロンに改良型GFP(EGFP)遺伝子を組込んだレトロウイルスベクター(MSCV/CD24-IRES-EGFP)を構築した。このベクターを用いてマウスプレB細胞株であるBa/F3に遺伝子導入したところ、CD24およびEGFPの発現が何ら選択を加えずとも6カ月以上安定に持続した。また同ベクターを用いて新鮮マウス骨髄細胞に遺伝子導入を行った結果、レトロウイルス感染直後の骨髄細胞、およびこれをin vitroで培養して得られた赤芽球系コロニーと顆粒球・単球系コロニーにおいて、CD24およびEGFPの発現が確認された。さらに、遺伝子導入骨髄細胞を致死量放射線照射したレシピエントマウスに移植して造血系を再構築後、両導入遺伝子の発現を追跡し、長期(6カ月以上)にわたる安定した発現を認めた。6カ月の時点で一部のマウスを屠殺して造血組織・リンパ組織を解析したところ、調べた限りの血球系列(Bリンパ球、Tリンパ球、赤芽球、顆粒球、単球)の分化は正常で、かつ両遺伝子は良好に発現していた。さらに、造血系再構築マウスの骨髄細胞を移植をした第二次レシピエントマウスの血球においても長期(6カ月)にわたりCD24・EGFP両遺伝子の発現を確認し、自己複製能と多方向への分化能をもつ造血幹細胞へ遺伝子導入がなされたことが確認された。
|