研究課題/領域番号 |
09670830
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 独協医科大学 |
研究代表者 |
江口 光興 獨協医科大学, 医学部, 教授 (60020799)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 骨髄異形成症候群 / 電子顕微鏡 / ペルオキシダーゼ / 巨核芽球 / ダウン症候群 / ファンコニー貧血 / 芽球 / アポトーシス / MDS |
研究概要 |
小児および成人のMDSの赤芽球系、顆粒球系、巨核球系について、電子顕微鏡的、および細胞化学的に検討を行った。対象症例は小児のMDS、成人、二次性MDSなど合計43例であった。顆粒球系にみられる異常としては、nuclear pocketが多く、特にダウン症候群に伴う小児のMDSでは7例中4例にみられた。その他、顆粒球では核の変形、アウエル小体様長形顆粒、Chediak-Higashi様巨大顆粒などがみられた。赤芽球形では核のスポンジ様変化が小児例で多かった。その他、多核赤芽球、変形核赤芽球などがみられた。巨核球・血小板系ではmicromegakaryocyte,巨大血小板などがみられたが頻度は少なかった。病型別にみるとrefractory anemia (RA)では赤芽球系に電子顕微鏡的な異常が多く、特に、担鉄ミトコンドリアは11例中5例にみられ、スポンジ様核は11例中4例にみられた。RAEB-in transformation(RAEB-T)では顆粒球系の異常が最も高くnuclear pocktetは11例中8例にみられた。顆粒球系の異常に比べ、赤芽球系の異常は少なかった。アポトーシスは顆粒球系、赤芽球系の両系統にみられた。電子顕微鏡細胞科学的にペルオキシダーゼ反応を観察すると、ミエロペルオキシダーゼ陽性顆粒の少ない症例がみられた。血小板ペルオキシダーゼ反応は陽性を示す幼若細胞があり、巨核芽球系の増殖が示唆される症例があった。電子顕微鏡形態学、細胞化学的にみると、MDSの細胞は光学顕微鏡では知り得ない異常が明らかとなった。また、小児例は成人例と比べて、形態的に異なるものがあり、小児でのMDSは成人と同一レベルではないことが分かった。
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