研究課題/領域番号 |
09670845
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
中西 敏雄 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (90120013)
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研究分担者 |
門間 和夫 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (80075233)
松岡 瑠美子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (50120051)
荻原 誠久 (萩原 誠久) 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00180802)
相羽 純 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (80138891)
大田 真弓 (太田 真弓) 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (50277216)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 肺動脈 / 内皮細胞 / カルシウム / pH / 血管 / 動脈管 / エンドセリン |
研究概要 |
I. 動脈管:動脈管から1)内皮細胞を除去しても収縮が起こった.2)内皮細胞と内皮下の細胞外マトリックスを除去しても収縮が起こった.3)内皮細胞と、細胞外マトリックス、さらに平滑筋細胞、つまり内膜全てを除去すると動脈管収縮は起こらなくなった.また動脈管から1)内皮細胞を除去しても細胞内Ca濃度は上昇した.2)内皮細胞と内皮下の細胞外マトリックスを除去しても細胞内Ca濃度は上昇した.3)内皮細胞と内膜全てを除去すると細胞内Ca濃度は上昇しなくなった.以上の実験結果は、動脈管の内皮細胞は酸素濃度変化に反応し、Ca濃度が上昇し、エンドセリンを遊離するが、動脈管の収縮には重要な役割をはたしておらず、動脈管の収縮には別のより重要な機構が存在することを示唆する. II. 肺動脈:肺動脈がアシドーシスで収縮弛緩する際の、内皮細胞の関与について検討した.径100-300umの肺動脈を単離し、血管が発生する張力、細胞内カルシウム濃度|Ca|i,細胞内pH(pHi)を測定した.あらかじめ高KClで収縮させた血管では、アシドーシスで胎仔新生仔では収縮、成獣では弛緩した.|Ca|iは一過性に低下後上昇,pHiは低下したが、その変化に年齢差はなかった.内皮細胞の有無で血管収縮、|Ca|i,pHiに有意差はなかった.イノシトール代謝を亢進させ筋小胞体でのCa代謝を活性化するPhorbolesterをあらかじめ投与し収縮させた血管では、アシドーシスで新生仔では収縮、成獣ともに収縮したが、成獣では大きく収縮したのに対し新生仔での収縮は小さかった.pHiの変化に年齢差はなかったが、Caの増加は成獣の方が大であった.内皮細胞の有無で血管収縮、|Ca|i,pHiに有意差はなかった.アシドーシスによる肺動脈の収縮に内皮細胞が有意に関わっている所見は得られなかった.
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