研究課題/領域番号 |
09670857
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
|
研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
白幡 聡 (自幡 聡) 産業医科大学, 医学部, 教授 (10081712)
|
研究分担者 |
河田 泰定 産業医科大学, 医学部, 助手 (10204736)
梶原 康巨 産業医科大学, 医学部, 助教授 (00161042)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 小児 / 肥満 / 糖尿病 / 川崎病 / 血栓症易発症ラット / PAI-1 / 組織プラスミノゲンアクチベータ / 動脈硬化 / 新生児 / TPA / トロンボモジュリン / 組織因子 / アスベスト |
研究概要 |
1.臨床的検討 1996年4月から1999年12月までの期間に当科を受診した単純性肥満児、若年性糖尿病患児、川崎病罹患児を対象として脂質系パラメーターと共にantithrombin III、thrombin-antithrombin III complex、von Willebrand factor、tissue plasminogen activator (tPA)、plasminogen activator inhibitor 1(PAI-1)、tPA・PAI-1 complex、*_2plasmin inhibitor、plasminogen、thrombomodulin、透光法ならびに粒子凝集法による血小板凝集能を測定した。その結果、単純性肥満児ではPAI-1を除くパラメーターは正常対照群との間に有意差が認められなかったが、中等度肥満群と高度肥満群のPAI-1は、軽度肥満群ならびに正常対照群と比べて有意に高値であった。一方tPAは、中等度肥満群と比べて高度肥満群が有意に低値であった。同様な成績は、若年性糖尿病患児、遠隔期川崎病罹患児でも得られた。さらに心エコー上、測定時点では明らかな冠動脈病変が認められない川崎病罹患児での検討で、罹患5年以降の川崎病患児では、一過性冠動脈病変の既往がある例でPAI-1がさらに有意に高値であった。そこで、川崎病患児の急性期の凝固・線溶系の動態を検討したところ、冠動脈エコーで異常を合併した群ではtPAの減少とPAI-1の増加が認められたのに対して、異常を合併しなかった群では逆にtPAが増加し、PAI-1が減少する傾向が認められた。このことは、一度正常化した線溶系の不均衡が加齢と共に再現するとも考えられ、線溶系の不均衡が動脈硬化あるいは向血栓傾向へのリスクファクターとなることが示唆された。 2.基礎的検討 血栓症易発症ラットでの検討で、加齢に伴う血栓助長因子のmRNA発現の増加を証明することはできなかった。しかし、組織因子のmRNAの発現を高感度かつ特異的に測定する方法を開発することができたので、本法を用いて更に検討を進めている。
|