研究課題/領域番号 |
09670870
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 福井医科大学 |
研究代表者 |
熊切 正信 福井医科大学, 医学部, 教授 (60125309)
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研究分担者 |
石田 久哉 福井医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (60193330)
石黒 和守 福井医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (00222985)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 光力学的療法 / 超音波 / 抗腫瘍効果 / ポルフィリン類似物質 / ATX-70 / フェオフォルバイト / PH-1126 / 有棘細胞癌 / 高増感剤 / レーザー光 / pheoforbide / clovin E-6 / 光増感剤 / clorinE-6 / レーザー光線 / 有棘・細胞癌 / 光力学的治療法 |
研究概要 |
腫瘍に対してレーザー光を照射する光力学的療法(PDT)ではヘマトポルフィリン誘導体を使用するが、吸収波長が短波長であり組織透過性の点から考えて深部に局在する腫瘍に対しては効果が少ない。そこで、ガリウム錯体の誘導体であるATX-70と超音波(US)を照射する音響化学療法(SDT)を併用することで、深部に存在する悪性腫瘍に対してより有効性が得られるかを調べた。 扁平上皮癌を移植した6週令のC3H/HeNマウスに腫瘍塊を移植し、光増感財としてpheophorbide-a誘導体であるPH-1126とATX-70とを使用した。治療成績は、腫瘍のサイズを計測し、各群の腫瘍の体積の平均値をもとに成長曲線を作成して抗腫瘍効果を判定した。さらに照射後マウスの生存日数をもとにDaplan-Meier生存曲線を作成して延命効果を判定した。併用群では照射72時間後には腫瘍の壊死および潰瘍形成を認めた。成長曲線から併用治療群では92-98%の腫瘍成長抑制率を示し、各単独治療群の27-77%と比較し、有意に強い抗腫瘍効果を認めた。また併用治療群では、25%のマウスは照射後3日目に腫瘍が消失し、照射後20日後にも再発を認めなかった。さらに併用治療群は120日以上のmedian survivial periodを示し、各単独治療群の77-95日と比較して、有意に強い延命効果を認めた。以上併用療法が、より顕著な抗腫瘍作用、延命効果が得られることを確認した。また病理組織学的検討によって、SDTと併用するとPDT単独の場合に比べ、より効果は深達性であるこという成績が得られた。
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