研究課題/領域番号 |
09670877
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田中 俊宏 京都大学, 医学研究科, 講師 (50188314)
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研究分担者 |
戸田 憲一 京都大学, 医学研究科, 講師 (80159045)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1997年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 水疱性類天疱瘡 / ヘミデスモゾーム / 類天疱瘡抗原 / BP180 / 免疫グロブリン / 単クローン抗体 / 免疫グロブリンcDNA / 基底膜 / ヘミテマモゾーム / cDNA / 可変領域 / 塩基配列 / 人工免疫グロブリン / 実験水疱 |
研究概要 |
水疱性類天疱瘡は、自己抗体がBP180膜蛋白の接着機能を阻害することにより、真皮-表皮間に表皮下水疱を形成する臓器特異的自己免疫性疾患である。我々は既に、水疱性類天疱瘡抗原を特異的に認識し、かつ、新生仔ネズミを用いた実験水疱系で顕微鏡的水疱を誘発しうる接着機能阻止抗体を単クローン抗体として作製することに成功した。我々の研究目標は、樹立した単クローン抗体生産株より、免疫グロブリン、特にV領域をコードするcDNAを単離し、更にそのcDNAをB細胞以外でも分泌型とするよう一部構造をおきかえ、最終的には類天疱瘡抗原を特異的に認識し、かつ類天疱瘡抗原の接着機能を特異的に機能阻止する抗体を発現するトランスジェニックマウスを作製することにある。この研究目標を達成するために、すでに得られている抗類天疱瘡抗原単クローン抗体生産株よりRNAを精製し、ラットV領域の5プライムと3プライムを各々プライマーとして用いたPCR反応をおこない、ゲル電気泳動法にて、目的とするバンドが正しい分子量を示す事を確認したうえ、直接塩基配列の決定をおこなった。塩基配列の結果をもとに翻訳されたアミノ酸配列は、他のラット免疫グロブリン可変領域と高いホモロジーをもつが、超可変部位では、特異的なアミノ酸配列をした。続いて、cDNAをベクターに組み込んで、発現した融合蛋白をタグ シークエンスにたいする抗体で検出する事により免疫ブロット法をおこなった。12.5%SDS-アクリルアミドゲル電気泳動に供し、免疫ブロットをおこなったところ、正しい位置に単一のバンドをみとめた。したがって、クローン化されたcDNAは、オープン リーヂィング フレームをもち、かつタグシークエンスと同一のフレームで読み込まれ、かつ正しい分子量を示す事が明かとなった。再構築された融合蛋白の抗原認識能を検定するために、マウス皮膚を基質とする蛍光抗体法をおこない。基底膜部に蛍光が観察された。このように実験目的は順調に達成されつつある。
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