研究課題/領域番号 |
09670901
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
堀尾 武 関西医科大学, 医学部, 教授 (90026914)
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研究分担者 |
岡本 祐之 関西医科大学, 医学部, 助教授 (10142291)
橋本 洋子 関西医科大学, 医学部, 助手 (70257955)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 紫外線 / DNA損傷 / 免疫抑制 / 色素性乾皮症 / NK細胞 / 光免疫学 / DNA障害 / ランゲルハンス細胞 / 接触アレルギー |
研究概要 |
皮膚は種々の免疫担当細胞により構成される免疫臓器であるが、生体の最外層に位置するために紫外線照射によりその機能が抑制される。まず、正常マウスを用いて接触アレルギー感作に及ぼす中波長紫外線(UVB)の作用を検討した。紫外線の総照射量のみならず照射面積、照射回数、感作ハプテンの濃度、塗布面積など種々の因子によって局所的あるいは全身的な免疫抑制の程度が異ることを見た。 一方、紫外線に発癌性のあることは周知の事実であるが、その機序としてDNA損傷に基づく遺伝子変異が最も重要視されている。したがって、DNA損傷の修復機構を欠く色素性乾皮症(XP)患者は、紫外線により容易に皮膚癌を発生する。しかし近年、紫外線による腫瘍免疫の抑制も発癌に関与することが明らかとなった。われわれは遺伝子ターゲッテイングにより開発されたXPモデルマウスは、紫外線癌を生じ易いばかりではなく、紫外線による急性炎症が強度で、かつ、免疫抑制をうけ易いことを見出した。これは、DNA損傷、紫外線炎症、免疫抑制の関連を示唆する実験結果である。さらに、XPモデルマウスは、紫外線によりNatural killer(NK)細胞の活性が著しく低下することも易発癌に関与するものと考えられる。また、XPマウスは、紫外線によりプロスタグランジン(PG)を皮膚において大量に産生ずることを証明した。PGは、紫外線炎症、免疫抑制、NK細胞性抑制のすべてに関与する可能性があり、現在、その直接的な証明を計画中である。
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