研究課題/領域番号 |
09670910
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
石橋 忠司 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (40151401)
|
研究分担者 |
森 信行 株式会社 サンリック, 研究部長(研究職)
島貫 義久 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (70187441)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | ステント / 内膜肥厚 / IVR / Beraprost |
研究概要 |
(1)ステント開発の経緯と開発状況 平成9年度以前から予備実験としてステントに特殊コーテイングすると新生内膜肥厚を抑える硬化のある事を報告してきた経緯から新しい金属材料と素材を用いてステント開発の研究をスタートした。現在市販、使用されている料は大きく2分され、ステンレスとニチノールに大別される。ステントの拡張方式としては自己拡張型とパルーン拡張型に大分される。大動脈瘤や胸部大動脈瘤に使用できる保険適応のステントはいまだなく臨床治験も平成9年度時点ではなかった。そこで我々は10ミリ径以上の大血管で使用できるステントを新たに開発すべき研究に着手した。 (2)平成9年度 国内外のステント特許出願のサーチを行った(森信行 株式会社 サンリック)。我々が考えられるような形状、材質で多くの特許が取得されていることが判明した。しかし我々が最終的な開発目標とするステントは特許出願されていなと考えられた。我々の過去IVR臨床例を集大成した出版を行った(石橋忠司編集 IVR 一手技、合併症とその対策-メジカルビュー社 1998)。 (3)平成10年度 ステント開発は自己拡張型で金属はニチノールにて生体の温度で拡張するように記憶させておくこととした。ニチノールの金属ワイヤーを用いた編み込み型ステントの試作が成功した。翌年臨牀にて4例使用でき良好な生成が得られ学会にて報告した。しかしこのステント形状は我々のオリジナルではなく金沢大学放射線科松井教授の好意によって提供されたものである。 我々はオリジナルステント開発のために、フォトエッチング法にて図面を起こし、その図版からレーザーカット法にてニチノール板金をカットしステントを作成することとした。1枚の図版から試作ステントを作成するには1例約30万の外注費用がかかり高価で財政的に問題が発生した。 動物実験としては内膜新生抑制にペラプロストナトリウムが有効との観点からこの薬剤がステント留置の新生内膜肥厚を抑制するとの仮説を証明するために生犬静脈を用いた実験も同時に施行した。 (4)平成11年度 血管の蛇行に追従することから新たなステント形状、デザインが必要となった。また留置の際に7Fサイズ以下に折り畳むことが可能なことも要求され、図案の見直しが迫られた。さらに1枚の金属ブレートでは金属部分をレーザー溶接することが要求されたが現在の研究プロジェクトチームではこの技術を持ち合わせておらず国内の研究者にも問い合わせたが技術的に安定供給できるには至っていなと判断した。次期研究プロジェクトの課題となった。また金属プレートからのカットではなく、金層筒からのレーザーカットを考え海外の企業との連携を申し入れているが報告書作成時点では試作品を呈示できるには至っていない。 血管内ステント留置後の急性血栓および新生内膜肥厚に対するベラプロストナトリウム-Prostaglandin 12誘導体-の有用性に関しては有効であるとの結果が得られ、2000SCVlRにて報告予定である(報告書1-論文投稿中)。
|