研究課題/領域番号 |
09670914
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
洞口 正之 東北大学, 医療技術短期大学部, 教授 (20172075)
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研究分担者 |
鈴木 正吾 東北大学, 医療技術短期大学部, 教授 (00004870)
大石 幹雄 東北大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (20004921)
斎藤 春夫 (斎藤 春雄) 東北大学, 医学部, 助手 (90170521)
小倉 隆英 東北大学, 医療技術短期大学部, 助手 (10312688)
本間 経康 東北大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (30282023)
CHIDA Kouichi Tohoku University, Department of Radiological Technology, College of Medical Sciences, Assistant.
片倉 剛 東北大学, 医療技術短期大学部, 教授 (10004920)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 冷却型CCDカメラ / DSA / 血管造影 / Cooled CCD camera / IV-DSA / チップ積算 |
研究概要 |
我々は1997年から2000年の間に、冷却型CCDカメラの信号電荷の蓄積効果を利用し、冷却型CCDを用いた新たなるDSA装置を模作し、廉価で小型のIntra-Venous Digital Subtraction Angiography(IV-DSA)用のDSAシステムの基礎的研究を行った。 即ち、CCDの温度-ノイズ特性や信号電荷の蓄積効果などシステムの基本的な特性をより吟味し、冷却型CCDカメラの有する優れた濃度分解能を利用して、まず試作した血管ファントムを用いた基礎的実験を踏まえた上で、動物によるIV-DSAの研究を行い臨床への適用を検討した。動物としては家兎(日本白色種)を用い、脳・胸郭および腹部のIV-DSAを行った。 その結果、血管ファントムによる実験では、従来のDSA装置による画像に比べ濃度分解能に優れた画像を得ることができた。しかし、我々の現在までのシステムの限界から空間分解能は残念ながら同等と思われた。また、家兎による動物実験では、当初目論んだ頭蓋の動脈は明瞭には認識できなかったが、経静脈的な造影剤の投与により、胸部・腹部の大動脈をはじめ、頚部を含めた主要分枝が明瞭に描出され認識できた。これらの結果は体重で約20倍の人体における血管の太さを考慮すれば、脳動脈や四肢動脈の描出も充分可能であることが示唆された。 これらの結果から、本システムは臨床的に大いに有用であることが示唆される上、従来のDSA装置に比べ価格的には約1/10以下となることが試算されるのみならず、著しく小型でもあることから、更なる研究・開発の結果によれば、開発途上国への援助や緊急災害時での活躍も期待されると考えられた。
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