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リン酸化による甲状腺ホルモンレセプターの機能発現の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09671018
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 内分泌・代謝学
研究機関東北大学

研究代表者

菅原 明  東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (90270834)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1997年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード甲状腺ホルモン / レセプター / リン酸化
研究概要

以前我々は、ヒトβ1型甲状腺ホルモン受容体(TRβ)がin vitroでリン酸化を受けることを報告した(Sugawara A,et al.J Biol Chem.1994;269:433-437)が、TRβのリン酸化酵素の同定およびリン酸化の機能的意義の解明は未だ十分ではない。カゼインキナーゼII(CKII)は生体内に普遍的に存在するリン酸化酵素であるが、近年種々のホルモン核受容体がCKIIによるリン酸化を受けて機能修飾されることが報告されている。今回我々は1)TRβがCKIIによるリン酸化を受けるかどうかを明らかにし、2)リン酸化を受ける場合には、リン酸化部位の同定およびリン酸化による機能解明も行うことを目的として以下の実験を行った。大腸菌にて作成したTRβタンパクを、精製CKIIおよびγ^<32>P-ATPとともにインキュベーションした後にSDS-PAGEを行ったところ、TRβがリン酸化を受けることが明らかとなった。TRβ内部には4個のCKIIリン酸化コンセンサス配列(第7番と第210番のトレオニンおよび第36番と第94番のセリン)が存在しているが、4個中3個のアミノ酸残基をアラニンに置換した変異株を作成した後にグルタチオン-S-トランフフェラーゼ(GST)との融合タンパクを作成した。得られた融合タンパクを用いてCKIIによるin vitroリン酸化を行ったところ、第210番のトレオニンのみリン酸化を受けることが認められた。そこで、TRβ発現プラスミドの第210番のトレオニンの変異株(Mut)を作成した後にリポータープラスミドと共にCV-1細胞にトランスフェクションしたところ、T_3による転写活性はMutと野生型TRβ(WT)の間で差がなかったものの、基礎転写レベルはWTに比して有意な増加が認められた(42.2%vs27.6%,p<0.01)。第210番のトレオニンは基礎転写レベルを抑制するco-repressorであるN-CoRとの結合部位内に存在していることから、in vitro転写翻訳系により作成したTRβとN-CoRIを用いてゲルシフトを施行したところ、MutではWTに比してN-CoRIとの結合が減弱していることが認められ、それがトランスフェクションでの基礎転写レベルの増加に関与していると考えられた。以上の結果からCKIIによるTRβのリン酸化はN-CoRとの結合および基礎転写レベルに関与しているものと推定された。

報告書

(3件)
  • 1998 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 菅原 明、他: "ヒトβ1型甲状腺ホルモン受容体 (hTRβ1) のカゼインキナーゼII (CKII) によるリン酸化メカニズムの解明" 診療と新薬. 第36巻第7号 未定. (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1998 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 菅原 明、他: "ヒトβ1型甲状腺ホルモン受容体(hTRβ1)のカゼインキナーゼII (CKII)によるリン酸化メカニズムの解明" 診療と新薬. 第36巻 第7号. (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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