研究課題/領域番号 |
09671058
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
岡林 克典 神戸大学, 医学部・附属病院, 助手 (10233363)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | ダイナミンII / Shc / APZ / EGF receptor / internalization / AP2 / PHドメイン / proline-richドメイン / 受容体チロシンキナーゼ |
研究概要 |
GTP結合蛋白の一つであるダイナミンIIとシグナル蛋白Shcの上皮成長因子(EGF)受容体のインターナリゼーションにおける役割を検討した。改変型ダイナミンIIを発現させた細胞を用いた検討で、pleckstrin homology(PH)ドメインを欠失させた変異型ダイナミンIIはEGF受容体に結合するものの、二量体を形成できず、このためGTPase活性は著しく低下し、この変異体を発現させた細胞ではEGFのインターナリゼーションが著明に低下した。また、proline-richドメインを欠失させた変異型では、EGF受容体への結合が低下しており、二量体を形成するものの多量体を形成できず、GTPase活性も低下した。一方、被覆ピットや被覆小胞の裏打ち蛋白であるAP2がShcに結合するが、Shcの349と354位のフェニルアラニンがその結合に必要である。野生型Shcを発現させた細胞では、EGF刺激依存性にShc-AP2複合体の形成が増加し、この複合体がEGF受容体に結合した。一方、349と354位のフェニルアラニンをアラニンに改変した変異型Shcを発現させた細胞では、このような変化がみられなかった。放射標識EGFを用いた検討では、変異型Shcを発現させた細胞でインターナリゼーションが低下し、細胞免疫染色法では、野生型Shcを過剰発現させた細胞でEGF受容体の被覆ピットや被覆小胞への集積が亢進していた。以上の結果より、EGF依存性の受容体インターナリゼーションにおいて、ShcはAP2とEGF受容体の結合を仲介し、被覆ピットへのEGF受容体の集積に関与すること、およびダイナミンIIは被覆小胞の形成に関与するが、その機能にはPHドメインとproline-richドメインの両方が必要であることが示唆された。
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