研究課題/領域番号 |
09671076
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
三木 伸泰 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (40157467)
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研究分担者 |
村田 洋二 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (50277117)
小野 昌美 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (90152537)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 成長ホルモン / 成長ホルモン放出因子 / 受容体 / 下垂体 / 視床下部 / クローニング |
研究概要 |
平成8年米国のMerck社は、合成の成長ホルモン(GH)放出ペプチド(GHRP)を結合するGH secretagogue(GHS)受容体をヒト、ブタでcloningし、GHの分泌制御には視床下部ホルモンであるGH放出ホルモン(GRH)、GH放出抑制ホルモンであるsomatostatinに加えて、本体が不明の内在性GHS受容体リガンドが関与することが確実となった。このGHS受容体の発現制御機構を明らかにする目的で、まず我々は平成9年度にラットGHS受容体のcDNA断片、即ち翻訳領域の5'端、中央部、3'端の3種のcDNA断片をRT-PCR法でcloningした。そして、RACE法を用い、5'、3'の非翻訳領域を含む1759塩基の全長cDNAのcloningに成功した。このラットGHS受容体は7回膜貫通型の典型的なG蛋白共役型受容体に属し、ヒト、ブタの受容体とは94-95%の高い相同性を認めた。この受容体の視床下部を中心にした脳内分布をdigoxigenin標識cRNA probeを用いるin situ hybridization検討したところ、GHS受容体のmRNAは視床下部のGRHを産生ずる弓状核、腹内側核に検出された。GHSリガンドがGH分泌調節にGRHを介して関与することを支持する所見である。平成10年度にはGHS受容体のmRNAの定量測定系の確立を詳細に検討した。その結果、Northern法では検出不可能と結論し、ついに極微量のGHS受容体mRNAを定量しうる世界初の高感度RNase protection assayの確立に成功した。興味あることに、ラットGHS受容体mRNAは下垂体より視床下部に3倍も優位に発現し、ヒトGH処置により下垂体では明確な抑制が観察されたが、視床下部では変動しなかった。GHS受容体の遺伝子発現はGHによりfeedback制御を受けることが示唆されるが、その制御機構は下垂体と視床下部で異なる可能性がある。
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