研究課題/領域番号 |
09671108
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中村 伸 京都大学, 霊長類研究所, 助手 (10101255)
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研究分担者 |
和田 英夫 三重大学, 医学部, 助手 (40158704)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 組織因子 / Tissue Factor / メチル化 / 脱メチル化 / 遺伝子発現調節 / mRNA 発現 / 細胞分化 / テストステロン / 精嚢 / mRNA発現 / 遺伝子発現制御 / CpG島 / 脱分化 |
研究概要 |
本研究では正常血液細胞ならびに種々がん細胞でのTF遺伝子の発現特性とプロモーター領域CpG島のメチル化/脱メチル化との関連を調べ、メチル化によるTF遺伝子の転写制御機構を究明する。また、TF遺伝子のメチル化/脱メチル化とその発現調節への影響を解析し、細胞の分化や脱分化・ガン化とTF遺伝子発現のメチル化制御機構との関わりについても検討する。この研究目的に従って以下の研究を展開した。 1. 正常な組織・細胞、種々の白血病細胞や関連のがん細胞でのTF-mRNA発現量を定量的に測定するための特異的プライマー設計とそれを用いた定量的RT-PCR法(competitive RT-PCR;C-RT-PCR)を確立した。また、これら細胞で発現されるTFタンパク質を定量比較するための、高感度サンドイッチELISA法およびフローサイトメトリーも確立した。 2. サル正常組織・細胞ではオス精嚢でのテストステロン依存的なTF遺伝子の発現機構が見出された。特に、生殖組織・細胞ではメチル化/脱メチル化による特定遺伝子の発現制御が知られており、精嚢でのTF遺伝子発現制御にメチル化/脱メチル化が関わっていることが示唆された。また、種々のがん細胞ではがん化に伴いTFの発現性はmRNAおよびタンパク質レベルで異常亢進していることが明らかになり、メチル化/脱メチル化異常との関連が窺える。さらに、正常白血球の内、単球および好中球はTF発現性を示すが、リンパ球ではTF発現能が見られず、これら正常白血球におけるTF遺伝子の発現制御には細胞分化特異的なメチル化/脱メチル化の関与が示唆された。 3.白血病細胞、がん細胞細胞、正常白血球でのTF発現性とメチル化/脱メチル化発現制御機構との関連を詳しく解析するために、TF遺伝子のメチル化領域をPCR増幅するための特異的PCR法を開発し、そのDNA断片の増幅条件を検討し、TF遺伝子のCpG島メチル化サイトの特定ならびにhypo-あるいはhyper-methylationとTF遺伝子の発現調節との関連を検討している。
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