研究課題/領域番号 |
09671112
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
冨山 佳昭 (富山 佳昭) 大阪大学, 医学部, 助手 (80252667)
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研究分担者 |
本田 繁則 大阪大学, 医学部, 助手 (00303959)
金倉 譲 大阪大学, 医学部, 教授 (20177489)
倉田 義之 大阪大学, 医学部・附属病院, 講師 (80127224)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1997年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | αIIbβ3 / インテグリン / 血小板 / NCX / シグナル伝達 |
研究概要 |
本研究では、インテグリンαIIbβ3を介するシグナル伝達機構に関し、われわれがαIIbβ3活性化のinside-Outシグナル伝達分子として同定したNa^+/Ca^<2+>exchanger(NCX)の構造および血小板におけるNCX機能の詳細を明らかにすると共に、αIIbβ3のリガンド結合部位およびoutside-inシグナルに関して以下の点を明らかにした。 血小板NCXのcDNAのクローニングを行い心筋NCXとは異なりBDtypeであることを明らかにした。NCXの阻害剤であるDCBやbepridilは、血小板アゴニストの種類に関係なくαIIbβ3の活性化を抑制したが、細胞内シグナルであるpleckstrinやミオシン軽鎖のリン酸化および細胞内Caイオン濃度には影響を与えず、さらに血小板の形態変化や放出反応も抑制しない。この成績よりNCX機能がαIIbβ3活性化と強く連関していることが強く示唆された。 インテグリンα鎖上の機能部位に関しては、variant型血小板無力症症例の解析より、αIIbのCys146-Cys167ループのアミノ酸挿入によりαIIbβ3のリガンド結合能が障害されること、さらにはmutagenesisによりαIIbβ3のリガンド結合部位としてAsp163が重要であることを初めて明らかにした。また、αIIbβ3アンタゴニストのαIIbβ3への作用関しては少なくとも2種類が存在し、αIIbとβ3の構造を変化させるものと(Group I)、αIIbの構造のみ変化させるもの(Group II)が存在し、β3の構造変化誘導能の有無により血小板細胞内Caイオン濃度の変化、つまりoutside-inシグナルが異なることを明らかにした。
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