研究課題/領域番号 |
09671114
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
品川 克至 岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (00273988)
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研究分担者 |
竹中 克斗 岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (30301295)
石丸 文彦 岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (50284097)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 造血幹細胞 / 同種骨髄移植 / 同種末梢血幹細胞移植 / homing / ドナー / Colory Forming Unit / C57 BL mouse / ホーミング / Colony Farming Unit / ホ-ミング / コロニー / 接着因子 / 骨髄内皮細胞 |
研究概要 |
造血幹細胞の骨髄へのhoming機構解明を目的として、骨髄移植後の造血幹細胞の動態と特徴について検討した。(1)ヒトにおいて、同種骨髄移植後末梢血中に循環している造血幹細胞をCFU-GM assayとhigh proliferative potential colony-forming cells(HPP-CFC)assay及びCD34陽性CD38陰性細胞数を指標に検討した。移植後daylからday35の末梢血中のCFU-GM形成能の検討では、CFU-GMはdaylからday5まで漸減しday14で再び検出された。形成されたmyeloid colony中のHPP-CFCの比率は、移植後daylでは末梢血中が移植骨髄中より有意に高く、このHPP-CFCのVNTR解析では細胞はドナー由来であり、90%以上のHPP-CFCにおいてreplating potentialを有することが示された。またCD34陽性CD38陰性細胞の比率も、移植後daylでは末梢血中が移植骨髄中より有意に高かった。次に、(2)新しい造血細胞移植である同種末梢血幹細胞移植に関して同様に検討したところ、骨髄移植とほぼ同じ結果が得られた。末梢血中でのCFU-GMは、骨髄移植と同様にdaylからday5まで漸減したが、自己移植ではday7から、同種移植ではday10-day14で再び検出され、造血回復の速やかな末梢血幹細胞移植の特徴を支持する結果が得られた。(3)C57BLマウスの骨髄移植における移植後30min.から24hrにおける骨髄(fcmur)中及び末梢血中の造血幹細胞の動態に関する検討では、骨髄中CFU-GMは12hrを最低に再び増加する曲線となり、末梢血中CFU-GMは2hr以内に著減し24hrでは検出されなくなった。これをもとに骨髄へのseeding効果に影響すると考えられるL-selectin、VLA-4、VLA-5、LFA1に対する各抗体により処理された骨髄細胞を移植し、骨髄中のCFU-GM形成能を検討(阻害試験)したところ、移植後30min、2hr、24hrにおいて有意にCFU-GM形成能は減少した。以上よりヒトでは移植後骨髄系前駆細胞は、未分化なもの及びやや分化したものが、共にきわめて早期に末梢血中に循環していることが示され、その時間的動態も明らかにされた。またマウスでは造血幹細胞上に発現している一部の接着因子が、移植後早期の骨髄へのhomingに影響を及ぼすことが明らかとなった。
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