研究課題/領域番号 |
09671116
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
重清 俊雄 徳島大, 医学部附属病院, 講師 (50162582)
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研究分担者 |
粟飯原 賢一 徳島大学, 医学部・附属病院, 医員
東 博之 徳島大学, 医学部・附属病院, 助手 (10241275)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 先天性ヒスチジンリッチグリコプロテイン欠乏症 / ヒスチジンリッチグリコプロテイン / 遺伝子異常 / 血栓症 |
研究概要 |
1993年、我々は先天性ヒスチジンリッチグリコプロテイン(HRG)欠乏症の世界初の家系を報告した。今回は本家系における本症の遺伝子異常を明らかにした。対象は先天性HRG欠乏症の1家系10人と正常対照52人である。発端者のHRG遺伝子の7つのエクソンを個々に増幅し、サブクローニング後、dideoxy法によって塩基配列を決定したところ、第3エクソンにGly^<85>(GGA)→Glu^<85>(GAA)の変化を約半数のクローンに認めた。発端者の残りのエクソンはすべて正常であった。発端者のHRG遺伝子のこの点突然変異によってTaq I認識部位が形成されたので、Taq Iによる切断実験によって家系員と正常対照のHRG遺伝子に発端者と同一の変化があるか否かを検討したが、血漿HRG抗原量の低下した家系員3人は発端者と同一のパターンを示し、正常の家系員6人と正常対照52人はTaq Iで切断されなかった。次に連続PCRによって、(Gly85→Glu)変異を導入したHRGcDNAを作製し、ZMB3ベクターに挿入した。このベクターをリン酸カルシウム法によってBHK細胞に形質導入後、安定発現クローンを得た。puls-chase実験を行い、分泌を調べた結果、正常型HRGは速やかに分泌され、chase4時間後にはほとんどが細胞外に分泌された。これに対して、異変型ではchase時間と共に細胞内のHRG量が減少するものの、細胞外への分泌はほとんど見られず、細胞内で分解されていることが確認された。以上のことから本家系における先天性HRG欠乏症がHRG遺伝子の第3エクソンにおける点突然変異Gly^<85>(GGA)→Glu^<85>(GAA)に由来することが明らかになった。
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