研究分担者 |
山本 哲生 福島県立医科大学, 医学部, 大学院研究生
小川 一英 福島県立医科大学, 医学部, 博士研究員
丸山 幸夫 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (90004712)
色摩 弥生 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (40291562)
斎藤 由理恵 福島県立医科大学, 医学部, 博士研究員
甲斐 龍幸 福島県立医科大学, 医学部, 大学院生
野地 秀義 福島県立医科大学, 医学部, 博士研究員
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研究概要 |
我々は、PNH症例の骨髄血由来のBFU-Eコロニーから得られた赤芽球を対象として、TUNEL法を用いてアポトーシスの評価を行った。その結果、 1.培養赤芽球においてはPNH症例と健常者のいずれにおいてもTUNEL陽性細胞の比率は低く、両者間に有意差を認めなかった。(Shichishima et al,Blood,1997)。 2.この事実はglycosylphosphatidylinositol(GPI)膜蛋白の発現とアポトーシスとの間には関連性がないことを示唆する。 最近、PNH症例の抹消血液由来の顆粒球がアポトーシス耐性であるという2,3の報告(Brodsky et al,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1997,Horikawa et al,Blood,1997;Ware et al,Blood,1998)がなされたため、我々は顆粒球を対象としてAnnexinV法および7-AAD法を用いてPNH症例におけるアポトーシスの検討を追加した。その結果、 1.培養0,6,12,18,24時間のいずれの顆粒球の生細胞実数もPNH症例と健常者間において有意差を認めなかった。 2.培養0,6,12,18,24時間のいずれの顆粒球においても、AnnexinV法と7-AAD法を用いた場合PNH症例と健常者間においてアポトーシス細胞の割合には有意差を認めなかった。 3.骨髄異形成症候群症例の抹消顆粒球はAnnexinV法と7-AAD法のいずれにおいても健常者、PNH症例と比較してアポトーシス耐性であることを確認した。 4.上記1〜3の所見をもとに現在、Caspase-3 activityおよびCD95の発現を検討中であり、今後これらの内容をまとめ学術雑誌に投稿予定である。
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